番組プロデューサー 大﨑雅之
番組プロデューサー
大﨑雅之
「今の東京を後世に残そう」から…
亀戸香取神社の取材を始めたのは、前回の「祭り」2019年3月放送の檜原村「御とう神事」の編集が終わった直後からでした。スポーツ振興の神社で世界的スポーツの祭典の年には毎回、本社神輿を出す神幸大祭を行ってきたのに、東京の開催では盛大な祭が行えないかもしれない…。この“行えないかもしれない”という氏子の“苦悩”を描きたいと当初は考えていました。この苦悩は、東京で世界的スポーツの祭典が開かれることが50年に一度あるかないかの悩みでもある訳で、その映像は地元局であるわが社が後世に残すべきではないかと。

次から次へと…
“行えないかもしれない”という心配は数々の別の問題に変わりました。
マラソンコースが札幌に変わったことでいつもの祭りが開けるとの希望、新型コロナの感染拡大に伴う開催延期、東京の緊急事態宣言の発出、5月の神社行事「勝矢祭」の中止、氏子たちの高齢化。緊急事態宣言下で開催となったスポーツの祭典など…。1年半もの間、人々が集う神社行事のほとんどが中止・延期となりました。

8月8日。スポーツの祭典が閉会式を迎えた日。亀戸香取神社では、例大祭の神事だけ行われました。
その場で考えた事は、「こんなに問題が重なることは、この先絶対にないだろう」。
改めて、この2年間に起きた亀戸香取神社の出来事を記録に残そうと…。

次の、その次の、更にその次の世代がこの映像を見て、何かを感じて前に進んでくれるような思いでこの番組を制作しました。
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