増加する自転車事故は道路交通法改正・青切符制度導入で減るのか?有識者が導きだした提言は

2026.04.10(金)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤激論サミット」(毎週金曜20:57~)。放送では、自転車芸人の安田大サーカス・団長安田さんを迎え、増加傾向にある“自転車事故”を減らす手立てについて徹底議論。番組後半では、インフラ整備の現状と課題を検証し、自転車事故を減らすための提言を発表しました。

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤激論サミット」(毎週金曜20:57~)。放送では、自転車芸人の安田大サーカス・団長安田さんを迎え、増加傾向にある“自転車事故”を減らす手立てについて徹底議論。番組後半では、インフラ整備の現状と課題を検証し、自転車事故を減らすための提言を発表しました。

◆自転車専用レーンがある道路は全体の0.7%

近年、自転車と歩行者による事故は増加傾向にあります。それを解消すべく改正道路交通法が施行され、4月からは自転車に反則金が科される「青切符制度」が導入されました。

違反の対象となるのは「信号無視」や「スマホのながら運転」、「歩道走行」、「無灯火」など113種類に及び、なかには「泥はね運転」などわかりにくいものも。

そうした中、自転車事故を減らすためには何が必要なのか。今回は、弁護士の島田さくらさん、落語家の林家三平師匠、千葉商科大学准教授の常見陽平さん、さらには自転車芸人の安田大サーカス・団長安田さんを迎え議論しました。

番組前半では4月から施行された改正道路交通法の青切符制度について、後半ではインフラ整備の現状と課題を検証しました。

前半はコチラ

今回はキャスターの田中陽南が港区南青山の国道246号線沿いの現状を取材しました。ここは駐車禁止の多車線道路ですが、多くの車が路上駐車しており、自転車レーンが使えなくなっています。そのため通過する自転車は止まっている車を避けるべく車道の真ん中を走っています。

田中はそこで2時間ほど取材を続けましたが、自転車が専用レーンを走る姿は全く見なかったといいます。

自転車専用レーンを使えない状況を自転車ユーザーに尋ねると、「本当は駐停車禁止のところにしょっちゅう車が止まっているので、そこを抜く時とか結構怖い」「ちゃんと整備がされていない状況で青切符導入はいかがなものかと思う」「車道が狭い、歩道も狭い。整備するのにどれくらいの時間と年数がかかるんでしょう?」といった声が聞かれました。

諸外国は自転車と自動車が走る場所はしっかりと区分けされていますが、日本はまだまだ不完全。現在、日本の道路の総延長は約128万kmですが、このうち自転車専用道路や自転車レーンがあるのは9,841kmと全体の0.7%にとどまっています。なぜ整備が進んでこなかったのか。国交省が自治体を対象とした調査では「場所がない」、「地形に制約がある」、「財源が確保できない」といった要因が多くを占めたそうです。

また、この問題については島田さんからこんな意見も。「地方は道が広く、余裕があって整備しやすい、なんなら自転車専用レーンを作らなくてもそもそも事故が起きにくいところがあるが、都心部は土地もなく道路を広げられない。(地方と都心部では)整備ができない理由が全然違う。でも、都心部では駐車場代などが高く、車はなかなか維持できないのでお母さんたちはみんな自転車に乗っている。(そうした現状を無視して)ルールだけ進めるとかえって事故が増えるんじゃないかという心配もある」と危惧します。

一方、海外では自転車と自動車を物理的に分ける取り組みが進んでいます。例えば、ニューヨークは車道の自転車レーンを縁石やポールなどで物理的に分け、これにより事故のリスクが35%減少したという分析結果があります。ロンドンでは自動車の生活道路の通り抜けを禁止。その結果、住宅街の交通事故が50%減少し、住民が安心して歩行やサイクリングできる環境が整ったという報告があるそうです。

団長安田さんも「海外は車も自転車にすごく優しい。車間距離をしっかり空けて抜いてくれたり、狭い道では自転車を待ってくれる。日本だと(クラクションを)鳴らされたり、至近距離で追い抜いてヒヤッとすることが多い」と海外との違いを語るとキャスターの堀潤からは「実は自転車ユーザーだけじゃなく、自動車ユーザーも啓蒙をしていかないとダメということですね」との意見も。

また、国道246号線を取材した田中からは「(道路に)止まっている車は貨物車が多かった。荷物を降ろすためにそこに少しだけ止めている状況が続いているので、貨物車を止めるスペースをどうするかという問題もある」との問題提起もありました。

◆自転車事故を減らすためには?

総じて、自転車事故を減らすにはどうすればいいのか。今回の議論をふまえコメンテーター陣が提言を発表。

まず常見さんは“センサー?アプリ?事故の分析”。「10年後には自転車学校と自転車免許ができそうな気がしますが、やっぱりセンサーやアプリの活用で解決できないか」とIT機器の活用を促す傍ら「この10年間で約1,000件ぐらい事故が増えているが、それがどういう原因なのかを分析しないままルールを作られても困るので、重点テーマを決めて潰していった方がいい」とも。

一方、島田さんは“まずはルールの明確化”。反則行為が113種もある中、片耳イヤホンなどルールが明確でないものもあることを危惧。「運転を害さないものというような抽象的なものもあるので、子どもたちにも教えづらい。ダメならダメで一律的にするとかした方がいい。わかりやすさも大事」と言います。

三平師匠は“マイナンバーにて徴収かな?”。「罰金を取ることを考えるとマイナンバーでの徴収。これにいくと思う」と指摘しつつ、さらには「マイナンバーをより一層使っていくという啓蒙活動かなと思った」とも。

そして、団長安田さんは“SHARE THE ROAD”。「ルールも大事だが、根本は人、車、自転車も譲り合いの精神で」と主張。「車に乗ると怖くなる人もいるが、自転車に乗って怖くなる人もいる。そういうのをなくして、みんなで(道路を)使いましょう」と訴えます。

最後にキャスターの堀順は“専用を死守”。「トラブルにならないためにも、自転車のために作った専用レーン・専用道路ならそれを死守してほしい。自動車専用道路を自転車が走っていたら即逮捕されるが、自転車専用レーンに関しては(自動車の違反に対して)ちょっとゆるすぎると思う」と話していました。

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<番組概要>
番組名:「堀潤激論サミット」
放送日時:毎週金曜 20:57~21:25 <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
TVer」で放送後1週間Tverにて無料配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx

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