福島県出身・なすびさんと考える、東日本大震災から15年を迎えた福島の現状と“移住政策”

2026.03.26(木)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤激論サミット」(毎週金曜21:00~)。3月13日(金)の放送では、福島県出身の俳優・タレントのなすびさんを迎えて、人口減に悩む福島の“移住政策”について徹底議論。番組前半では、福島の現状や移住政策における課題などについて話し合いました。

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤激論サミット」(毎週金曜21:00~)。3月13日(金)の放送では、福島県出身の俳優・タレントのなすびさんを迎えて、人口減に悩む福島の“移住政策”について徹底議論。番組前半では、福島の現状や移住政策における課題などについて話し合いました。

◆東日本大震災から15年…福島が直面する課題

キャスターの堀潤は東日本大震災から15年を機に福島県の被災地を訪れ、現在はどのような課題と向き合っているか取材しました。

福島県いわき市にある東北最大級の体験型水族館「アクアマリンふくしま」では、約800種類の生き物を展示していますが、東日本大震災の際には壊滅的な被害を受け、生き物の約9割を失いました。

しかし、全国の水族館や動物園などからの支援を受け、被災から4ヵ月後には営業を再開。現在は震災の経験をいかし、小中学生などを対象に震災学習プログラムを実施。被害状況や復興までの道のりなどについて紹介しています。

ただ、そこには課題が。同館環境保全部の大石さんは「(子どもたちは)歴史の勉強という感じで聞いている子たちが多い。いざ災害にあった時にうまく対応してほしいので、そこをどう伝えていくかは今後考えていかないといけない」と震災をいかに語り継ぐべきか悩みを打ち明けます。

また、水族館の運営に関しても問題山積。いまだ震災の爪痕が残り、さらには来館者数も震災前のレベルに戻っていません。なにより福島県の人口減は顕著で、特に若者の流出が深刻な問題となっています。

そこで福島県では“移住政策”に注力し、常設の相談窓口は全国に12ヵ所と47都道府県で最多です。

2022年は移住相談件数が98件だったものの2024年は2月時点で182件に増加した広野町では、独自の移住政策として「アーティスト・イン・レジデンス事業」を行なっています。これは画家や彫刻家、写真家、映像作家などアーティストが二地域居住を行い、創作活動に取り組みながら町民と交流したり、ワークショップなどで町の魅力を発信。毎年展示会も開催しており、地域全体の活気づくりやお試し居住によるミスマッチの防止、独自のブランディングで他の自治体との差別化を図っています。

また、子育てしやすい環境も打ち出しており、半径1kmにこども園、小学校、中学校、高校がある他、出産祝いや入学祝い、給食無料といった子育て政策も充実させています。

少子化が加速する中、福島県は人口減少にどう対応していくべきなのか。今回は福島県の移住政策について、Forbes JAPAN Web編集長の谷本有香さん、社会学者・日本大学危機管理学部教授の西田亮介さん、新卒就活サービスを運営する久保駿貴さん、さらには福島県出身で東京との二拠点活動されている俳優・タレントのなすびさんを迎え議論しました。

◆移住相談件数&移住者は増加しているものの…

総務省によると、福島への移住相談件数は右肩上がりで、2024年度は20,505件。実際に移住につながった人も増え、2024年は過去最多の3,799人が移住しています。

一方で転出者も多く、2025年には他地域に引っ越す人が移住者を上回り、転出超過7,197人と全国2位に。

東日本大震災から15年を迎えて、なすびさんは「復旧・復興がどんどん進んでいる面もあるが、福島県は地震・津波だけでなく原発事故の影響もあって、なかなか復興が進んでいない部分もあるなと感じる」と話します。そんな中、福島県内への移住者が過去最高を更新したいうニュースに喜んだのもつかの間、人口流出が全国2位となったことに「初めて知ったので由々しき事態だなと思った」と嘆きます。

なぜ人口の流出が止まらないのか。福島県が調査したところ、まず挙げられる理由は「若者の進学や就職に伴う流出」。転出者の約8割が15歳〜29歳の若者で、転出理由は「県内に希望の学校がなかった」、「都会で生活してみたかった」など。加えて、県外で就職する理由として「福島県は都市部より給料が低そう」、「希望する就職先がない」といった声がありました。

また、住環境の問題も指摘されており、「住もうと思っても物件がない」との声や、移住後に地域住民との距離が縮まらなかったケースも。さらに、県内12市町村では国の交付金を活用した最大400万円の起業支援金制度があるものの、会社経営が軌道に乗らず断念する場合もあったとか。

なすびさんは「都会への憧れもあると思う」と福島の若者の気持ちを慮りつつ、自身も進学の際に上京しており「(東京に)出てから福島の良さに改めて気づけた」と回顧。そして、「僕の周りでも一度東京に出たけど、福島に戻る方が結構いる。(福島の)魅力をどう発信していくのか」と今後を見据えます。

ここで堀潤からは“定住”だけでなく、福島と東京を往復する“二拠点生活”という新たなスタイルの提案が。

この意見には谷本さんも共感し「転入したい方は、例えばQOLを上げたい、生活コストを下げたいといった考えの方が多いと思う。一方で転出したい人は“働く場所がない”、“学校がない”ということならば、“行き来”することでその両方のいいとこ取りをする。(二拠点生活なら)生活のスタイルに合わせて変えていける」と追従します。

なすびさん自身、現在は東京から福島に毎週通う二拠点生活を実践中。「よく『移動大変ですね』と言われますが、新幹線で1時間半ぐらいなので全然苦になっているイメージはない」と実感を語ります。

番組の後半では、福島に移住した方々のリアルな声を取材。コメンテーター陣が福島に求められている移住政策への提言を発表します。

後半はコチラ

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<番組概要>
番組名:「堀潤激論サミット」
放送日時:毎週金曜 21:00~21:25 <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
TVer」で放送後1週間Tverにて無料配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx

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