全国で急増している無料自動販売機…なぜタダで商品がもらえるの? 気になるその仕組みを解説!

2025.10.09(木)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝の情報生番組「おはリナ!」。「ライプラ!」のコーナーでは、全国で急増している“無料◯◯”に注目しました。

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◆客・メーカー・商業施設がwin-win

神奈川県・海老名のショッピングセンター「ViNAWALK(ビナウォーク)」。こちらに設置されている自動販売機にお客さんがスマートフォンをかざし、何かを受け取っています。話を聞いてみると「無料でプロテインをもらいました!」と喜ぶ声が。

これは、プロテインのサンプルが無料でもらえる自動販売機。使い方は簡単で、LINEで友だち追加し、簡単なアンケートに答え、表示されるQRコードを自動販売機にかざすだけ。利用者からは「人が(サンプルを)配っていると通りすぎちゃうけど、これなら(もらうのが)恥ずかしくないし、もらいやすい」、「営業されるようなことがないのでいい」といった意見がありました。

今、こうした無料自動販売機が全国で急増しています。

例えば、スカイツリーのある施設「東京ソラマチ」では韓国コスメがもらえる自動販売機が登場。去年までは50台ほどしかなかった無料自動販売機がいまや全国に300台以上あり、九州で7月から始まった女性向けカミソリの自動販売機も今後全国に広がっていく予定だそうです。

では、この無料自動販売機はどういった仕組みで設置されているのか。無料自動販売機の開発運用を手掛けるAIICO事業本部の深井さんに話を伺ってみると「自動販売機の設置費用は全て弊社で負担しています。なので、商業施設などの設置先が費用を支払うことはありません」と説明します。

つまり、商業施設などは場所を提供する代わりに無料で集客力のあるサンプル自動販売機を設置するという仕組み。そして、お客さんはサンプルをもらう際に簡単なアンケートに答えているので、メーカーはどんな人にサンプルが届いたのか、手渡しよりも効率よく調査ができます。

深井さんは「お客さんはサンプルを通じて無料で商品を体験できる。メーカーは商品のプロモーションはもちろん、マーケティングに活用できる情報の取得やサンプル商品に興味を持ったユーザーと繋がることができる。商業施設などの設置先は新たなお客さんの来訪につなげることができる。“三方よしの仕組み”となっています」と無料自動販売機のメリットを語ります。

◆お客もビックリ! 80種類以上の商品が試食無料

こうした無料のシステムは自動販売機だけではありません。代官山にあるお店「メグダイ」は、店内に80種類以上の商品を置いていますが、これらはすべて無料で試食が可能。

試食したい商品の前にあるカードを取り、店員に渡すと用意してくれるシステムで、利用者からは「こんなにいろいろ食べられていいの?」という驚きの声が。さらには「いろいろな商品が揃っていて、椅子に座って少しずつ吟味できるのが画期的」、「わからない商品を買うのはためらう。口コミじゃない試食というリアルな体験をして購入できるのは面白い取り組み」と好評です。

もちろん試食したからといって購入する必要はありません。こちらはお客さんに試食してもらい、味や価格の評価などアンケートを書いてもらうことが目的。メグダイ役員・鈴木さんは「メーカーにはここに出店いただく場所代とアンケートを書いていただき、店舗で販売した商品の売り上げは100%メーカーに渡しています」とその仕組みを明かします。

なお、店内の商品は、地方のメーカーのものがほとんど。東京で商品を宣伝したいものの、出店するとなると莫大なお金がかかって難しいという地方のメーカーに人気だとか。

また、メグダイは浅草に2号店「試食BARアサクサ」も展開しています。こちらもシステムは同じですが、店名のように試食スペースがバーカウンターのようになっており、500円で日本酒の飲み比べメニューが用意され、試食をおつまみに楽しむことができるということです。

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<番組概要>
番組名:おはリナ!
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 <TOKYO MX1> (※番組終了)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/oharina/

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