もしものときのために“デジタル終活”していますか? 今後社会問題化が予想されるこの問題の対処法とは?

2025.06.25(水)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝の情報生番組「おはリナ!」(毎週月~金曜7:00~)。「ライプラ!」のコーナーでは、今後必須とされる“デジタル終活”に着目しました。

TOKYO MX(地上波9ch)朝の情報生番組「おはリナ!」(毎週月~金曜7:00~)。「ライプラ!」のコーナーでは、今後必須とされる“デジタル終活”に着目しました。

◆近い将来社会問題化する可能性も!

残された家族に負担をかけないよう生前にお墓の準備や財産整理などを行う“終活”について、全国の20歳〜69歳の男女1,000人を対象とした調査によると、昨年は6.3%が「実施している」、6.2%が「近いうちに始める予定」という結果でした。

そうしたなか、国民生活センターが終活する上でやってほしいこととして呼びかけているのが“デジタル終活”です。

これに関しては近年相談件数が増えており、デジタル終活をきちんとしておかないとかなり面倒なことになることが多いそうです。

何が面倒かといえば、例えば、インターネット上のIDやパスワードの管理です。街頭で話を聞いてみても「家族のパスワードを知らない」(母親50代、娘20代)、「(パスワードを)全部スマホに入れてしまっている」(大学生20代)といった意見が寄せられ、例えば、アプリやサブスクの解約、さらにはネットバンキングや積立NISA、証券口座はどうすればいいのか悩む声が多々ありました。

では、パスワードを知らせることなく家族が亡くなった場合、遺族はスマホのロックを解除できるのか。グリーン司法書士法人代表司法書士の山田愼一さんに聞いてみると「携帯会社でもスマホのロック解除はやってくれないと思う」と言います。加えて「裁判を起こせば解除できる可能性はあるかもしれないが、結構大変。費用も時間もかかるので、難しいかなと思う」とも。

さらには「スマホを2段階認証にしている人も多いと思うので、PCのブラウザでアクセスしようとしてもスマホが開けないとログインできない」と案じ、「もうあと10年経てばこれは結構な問題になる。社会問題化していくと思う」と警鐘を鳴らします。

◆パスワードをきちんと保管する画期的サービス

スマホのパスワードはどうしておくべきなのか。国民生活センターがおすすめしているひとつの例としては、パスワードを紙に書いておき、その上から修正テープなどでマスキングする方法があります。

一方、最近ではパスワードの保管に関するサービスを提供している企業もあります。そのひとつが「Digital Keeper」です。利用者は、自身が使っているデジタル機器やアカウントなどの情報をパスワードつきのフォルダなど好きな形で保存し、パスワードを設定することでそこに鍵をかけます。そして、その鍵を解除するパスワードとその情報を誰に公開したいか、デジタル情報の資産継承者を決め、Digital Keeperに預けます。

すると、Digital Keeperから利用者に定期的にメールが届き、そのメールに対して一定期間返事がなかった場合、万が一のことが起きたと判断し、預かったデジタル情報を資産継承者に伝えるという流れになっています。こちらは月額330円(税込)で利用可能。利用者は30〜50代が多く、最近では資産運用などをやる方が増えたため、それぞれのアカウント情報を預けるパターンが多いということです。

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<番組概要>
番組名:おはリナ!
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:山本里菜、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/oharina/
番組X(旧Twitter):@oha_rina
番組Instagram:@oharina_mx

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