TOKYO MX(地上波9ch)朝の情報生番組「おはリナ!」(毎週月~金曜7:00~)。「ライプラ!」のコーナーでは、日本で増加しているオフィスの“フリーアドレス”について取り上げました。

◆フリーアドレスはあり? なし?
オフィスのなかで固定席を持たずに自分の好きな席で働く“フリーアドレス”。アメリカAmazon社はこのフリーアドレスの廃止を決定。チーム同士のコミュニケーションが円滑になるよう固定席にするということです。
一方、日本ではフリーアドレスが増加しています。オフィス用品を手掛けるオカムラでは、取引のある会社の7割がフリーアドレスを導入しているという結果に。
仕事をする上でフリーアドレスはありか、なしか。街頭で、働く50人に話を聞いてみました。
・「あり」派の意見
「いろいろなところで仕事ができる。例えば、集中が切れたときに環境を変えることができる」(公務員 20代男性)
「うちの会社もフリーアドレスで、固定だと関わる人も固定されてしまう。フリーアドレスのほうがいろいろな人と話せる」(会社員 20代男性)
「パソコン自体を動かして仕事をするので効率は良い」(看護師 30代女性)
「これからの時代には、あってもいいのかなと思う」(接客業 50代男性)
多くの肯定的な声があった一方で、こんな意見も。
・「なし」派の意見
「仕事の書類やパソコンなどが同じ位置にあったほうが楽」(不動産関係 20代男性)
「女性なので化粧ポーチやヘアアイロンを(自分の席に)置いておきたい。共有だと私物を置いておけない」(看護師 20代女性)
「フリーアドレスといっても、みんな同じようなところに座るし、出社しているのに(話をしたい相手が)どこにいるのかわからず、話しかけるのに時間がかかる」(広告代理店 30代男性)
「個人情報を扱っているので、フリーアドレスだと融通が効かず、業務上で不便だから」(営業 30代女性)
なお、今回は、話を聞いた50人中、「あり」が40人で、「なし」が10人という結果に。ただ、「あり」と答えた人でも課題はあるという声が多く聞かれました。
◆フリーアドレスの問題を解決!最新のワークスタイル
賛否が分かれ、多くの問題が指摘されるフリーアドレスですが、その問題を解決した企業がオフィス空間をデザインする「オカムラ」です。同社では、フリーアドレスを導入しつつ、各部門に「BUSHITSU」なる部屋を設けています。
オカムラ ワークデザイン研究所 主任研究員の池田さんは、このBUSHITSUについて「フリーアドレスの環境においては、部門の人がバラバラに働きがちなので、そうした人たちが集まれる場所を作ってあげるということが目的」と設置した経緯を語ります。
さらには「『ウチの部署は会議を頻繁にするので会議室が足りない』といったときにBUSHITSUを会議室みたいに使えるし、上司が中心になってリーダーシップを発揮するようなチームだと上司がBUSHITSUにいて、みんなが相談に来るみたいな使い方もある。仕事のなかでどうしてもフリーアドレスだとできないことがあると思う。その機能をこのBUSHITSUで補ってあげる。大きなメリットとしては、ワクワク感と一体感が高まっていくと考えている」と利点を解説。
そして、池田さんはフリーアドレスを使う上で大切なのは、あくまでも実現したい働き方のために手段として使うことだと言い、「(フリーアドレスを)作った段階ではフリーアドレス達成の1割ぐらいでしかなくて、その後にそれをどう運用して育てていくのか。自分たちのものにしていくのかに注力することが大事」と話していました。
様々な働き方が求められる現代、オフィス空間の多様な使い方が広がっています。
<番組概要>
番組名:おはリナ!
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:山本里菜、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/oharina/
番組X(旧Twitter):@oha_rina
番組Instagram:@oharina_mx