TOKYO MX(地上波9ch)朝の情報生番組「おはリナ!」(毎週月~金曜7:00~)。巷で流行っているさまざまな出来事をピックアップし、その背景に迫るトレンド特集のコーナーでは、近年飲用率が急激に増加している“白湯”について取り上げました。

◆ペットボトルの“白湯”が大人気!
今、“白湯”を飲む人が増えています。その飲用経験率は2009年の11.8%から2022年は61.0%と約5倍に。実際、街頭で話を聞いてみると「毎日、朝と夜に飲んでいる。冷え性なのですごく温まる」、「毎朝飲んでいる。白湯を飲んで体を温めて活動をスタートする」といった声がありました。
白湯とは、水を一度沸騰させて50〜60度の飲める温度まで冷ましたもの。近年、白湯をペットボトルにして売り出したところ大人気となり、コンビニや自動販売機で売れているそうです。
販売元・アサヒ飲料の石川さんは「白湯という商品自体は2014年にも発売していたことがあったのですが、当時は商品名が違ったこともあって想定よりも販売数が伸びなかった経験があります。2022年に再発売をする際、お客様に馴染み深い『白湯』という商品名をつけたことで多くのお客様に好評をいただいた経緯があります。発売数は想定よりもかなり伸びておりまして、当社の開発のメンバーとしても驚きの数字でした」と現状を解説します。売り上げは前年比168.5%。累計販売数も3,500万本を突破したということです。
白湯を詰めただけのペットボトルが、なぜこんなにヒットしたのか。その理由について、石川さんは「健康や美容の意識が高い方が白湯を選ばれることが増えていった背景があります」と話し、さらには「コロナ禍で在宅時間が増えたのも白湯が伸びている理由の一つかなと考えています」と分析。
コロナ禍を経て健康志向が高まったこと、加えて座りっぱなしのリモートワークで冷えを感じやすくなった人が増えたため、白湯の需要が高まったと見られています。
◆“白湯”専用の関連商品も登場
また、白湯ブームにより関連商品も登場しています。例えば、白湯専用のマグカップ「白湯専科マグカップ」(ON℃ZONE/オンドゾーン)。これは、沸騰させたお湯を入れるだけで、約3分で適温まで下がり、適温になってからは飲みやすい温度をキープしてくれるという白湯を飲むことに特化したもの。自宅で白湯を作る際、沸騰させてから冷めるまでに時間がかかると感じている人のために開発されたそうです。
さらに、「白湯専科電気ケトル」(ON℃ZONE/オンドゾーン)は通常の電気ケトルとしての加熱のほか、飲みたい時間に合わせて飲みたい温度の白湯が出来上がる「白湯予約モード」などが搭載されています。
◆ホットコーヒーでは得られない白湯の効果
では、白湯にはどんな効果があるのか。島根大学 医学部の大野智教授は「人間の体のなかには温度に反応するチャンネルがある。白湯を飲んでこの温度に反応するチャンネルが活性化されることで副交感神経が活性化された結果、お腹の動きが良くなって便秘が改善したり、手足の末梢の血管が広がって血の巡りが良くなって冷え性が改善したり、体全体がホッとするリラックス効果も期待できると思う」と説明。
また、ホットコーヒーなど温かい飲み物なら同じ効果が得られるかと言えば、それは違うとか。大野教授は「コーヒーにはカフェインが入っていて、カフェインは副交感神経と反対の作用をする交感神経を活性化させることがわかっている。したがって、コーヒーを飲んだ場合には温度で得られる副交感神経のリラックス効果とカフェインによって活性化される交感神経の興奮するような効果があり、これらが相殺されてしまってリラックス効果が得られなくなるかもしれない。なので、他の何の成分も入っていない白湯のほうがメリットが大きい」と解説していました。
<番組概要>
番組名:おはリナ!
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:山本里菜、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/oharina/
番組X(旧Twitter):@oha_rina
番組Instagram:@oharina_mx