「豆腐」が海外から注目!インバウンド向けの豆腐作り体験も 中国と日本の豆腐の違いとは?外国人記者が取材

2025.05.09(金)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝の情報生番組「おはリナ!」(毎週月~金曜7:00~)。「TOKYO LENS」のコーナーでは、TOKYO MXの曹蒙記者が外国人記者の視点から、日本の「豆腐」を取材しました。

TOKYO MX(地上波9ch)朝の情報生番組「おはリナ!」(毎週月~金曜7:00~)。「TOKYO LENS」のコーナーでは、TOKYO MXの曹蒙記者が外国人記者の視点から、日本の「豆腐」を取材しました。

◆厳しい状況が続く豆腐店 価格転嫁の難しさ…

近年、豆腐店は物価高などの影響で厳しい状況に立たされています。一方、豆腐は栄養価の優秀さから海外からの需要が高まっていて、都内ではインバウンドに向けた取り組みも準備が進められています。現状を取材しました。

千代田区神田多町にある、明治時代から100年以上続く老舗の豆腐店「越後屋」。材料はすべて国産の大豆を使用し、こだわりを持って豆腐を作り続けたいという店主の思いとは裏腹に、近年、豆腐店を取り巻く環境は厳しい状況が続いています。

千代田区内の豆腐店は10軒以上あったものの、現在は3~4軒と半分以下に減っているといいます。ここ数年増加傾向にある豆腐店の倒産、その背景にあるのは、原料費や容器代の高騰による経営の圧迫です。

さらに、豆腐は安い食材だという消費者のイメージから、価格転嫁が難しいといいます。店主の石川さんは「値上げするとお客さんが来なくなっちゃうとか、そういうことを考えていると、ちょっと値上げしにくいなと思う」と話します。

厳しい状況が続く豆腐店ですが、石川さんはそれでもおいしいと言ってくれるお客さんのために豆腐を作り続けると話します。「お客さんがお宅の豆腐おいしいねって言われるのが一番。そう言われると嬉しくなっちゃう」と石川さん。

◆中国と日本の豆腐の違いは?

そもそも豆腐の起源は中国で、日本には奈良時代から平安時代にかけて遣唐使により伝えられたと言われています。発祥の地、中国と日本の豆腐にはどのような違いがあるのでしょうか。

中国出身の曹記者が日本の冷奴を試食しました。「中国では豆腐を調理して食べるのがメインの食べ方で、こうやって(冷奴として調理せずに)食べるのが日本独特の文化だと感じます」と曹記者。

日本で独自に進化した豆腐。専門家はその背景について「冷奴で食べることができるような衛生的な豆腐を作る技術があったんだと思います」と説明します。

◆海外からの需要が年々増加…「豆腐で手軽にたんぱく質が得られる」

日本の豆腐は今、海外からの需要が高まっています。豆腐の輸出額は年々右肩上がりとなっていて、ここ7年で約3倍に増加しています。

その理由について専門家は、肉を食べない国や地域の人でも、豆腐で手軽にたんぱく質を得られるためだと指摘します。「ハラールに関係する方やヴィーガンの方は、豆腐を中心とした料理でたんぱく質の補給をしたいという方もおられます。良質のたんぱく質を多く含んでいるというところが一番いい」といいます。

◆インバウンド向けの取り組みも

海外からの豆腐の注目の高まりに伴い、都内ではインバウンドに向けた取り組みも始まっています。訪れたのは墨田区曳舟にある、管理栄養士などの講師のもと、大豆から豆腐を作る体験教室です。

この教室で外国人に味わってほしいのが、五感を使った豆腐体験。音、触感、香りなど、全身で豆腐を知ることができます。

豆腐作りを体験した曹記者は、「大豆の匂いがたっぷりで、本当に自分で作らないと楽しむことができないなと思うと、海外の人からすると自分で作る魅力を感じられるのかなと思います」と感想を話します。

2時間ほどで豆腐作りの全工程が終了しました。果たしてその出来上がりは?「きれいに固まっていますね。形もすごくきれいです」

最後は出来たての豆腐のおいしさを感じて、体験は終了です。講師の平沼さんは、参加者の体験を通じて豆腐の良さを世界に広めたいと話していました。

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<番組概要>
番組名:おはリナ!
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:山本里菜、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/oharina/
番組X(旧Twitter):@oha_rina
番組Instagram:@oharina_mx

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