日本のソウルフード「卵かけご飯」が日本でしか食べられないワケは?外国人記者が取材!

2025.02.11(火)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)朝の情報生番組「おはリナ!」(毎週月~金曜7:00~)。「TOKYO LENS」のコーナーでは、TOKYO MXの曹蒙記者が外国人記者の視点から、日本人のソウルフード「卵かけご飯」を取材しました。

TOKYO MX(地上波9ch)朝の情報生番組「おはリナ!」(毎週月~金曜7:00~)。「TOKYO LENS」のコーナーでは、TOKYO MXの曹蒙記者が外国人記者の視点から、日本人のソウルフード「卵かけご飯」を取材しました。

◆外国人が初めて食べる「卵かけご飯」!味の感想は?

文京区にある卵料理専門店「喜三郎農場」。全国から厳選したこだわりの卵を揃えるこちらのお店は、客の約3割が外国人だと言います。

そして、多くの外国人客のお目当てが、日本人のソウルフード「卵かけご飯」。1200円で卵もご飯も食べ放題の定食が大人気です。

卵かけご飯を「TKG」と表現するフィリピン人の女性に感想を尋ねると「とっても美味しい」と笑顔に。

アメリカ人男性は「ご飯もシンプルで卵もシンプルなのに、掛け合わせるととてもユニークで、豊かな味わいが口いっぱいに広がるよ」と驚きの表情。

アメリカ人の女性は「本当にクリーミーで、イタリア風のクリーム系パスタソースのような感じで美味しい」と味わいを表現します。

外国人の客は、7種類もある卵の中からどれを食べるか真剣な表情で選んでいます。

海外から来た人たちが卵かけご飯に夢中になる理由…それは、卵を生で食べること自体が日本特有の文化だからです。

卵かけご飯を初めて食べたというアメリカ人女性は、「(アメリカでは)病気になると思っている人が多い。ほとんどのアメリカ人は生卵には手を出さないと思う」と説明します。

またカナダ人男性も「自分の国では安全でないと言われているから(生卵に)挑戦する機会がなかったんだ」と話します。

海外の卵には多くの場合、食中毒を引き起こす菌が付着していて、加熱して食べるのが前提になっているといいます。中国でも卵を調理して食べる文化なので、私も生で卵を食べる発想はなかったです。

◆東京の養鶏場を取材 卵をひとつづつ丁寧に手洗い

日本で生の卵を食べられる理由は、生産の過程にあります。立川市にある「伊藤養鶏場」を取材しました。

50年以上続くこの養鶏場では、約7000羽の鶏が飼育されています。そしてこの飼育方法に特徴が。鶏は平置きで飼っているイメージでしたが、ここでは段積みで飼われています。

海外では鶏を地面で飼う「平飼い」が一般的ですが、土地が限られた日本では多くの鶏を効率的に飼うため、カゴを何段も上に積んで高いところで飼育する「ケージ飼い」が主流です。

代表の伊藤さんはゲージ飼いの利点を「(鶏が)地面をつつくことがない。病気になる原因も土の中にはいっぱいありますので、そういうものが餌や体の中に入り込むリスクが減り、衛生面が大幅に良くなった」と話します。

これが結果として、地面に生息する菌や寄生虫が卵に付着するのを防ぎ、卵を生で食べる文化が日本に根付いたということです。

さらに、この養鶏場では、洗濯機を使わず卵を丁寧に手洗いしています。

伊藤さんは「卵がひながかえるものなので、呼吸ができるように殻に小さい穴がいっぱい開いているです。ただ穴が開いていると、中に細菌が入ってしまうから、細菌が入らないように見えない膜でコーティングされているんです。そのコーティングがものすごく大事で、なるべくコーティングを落とさない洗い方」と解説します。

日本のソウルフード「卵かけご飯」。独自の飼育方法や品質管理が生み出した、日本ならではの文化でした。

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<番組概要>
番組名:おはリナ!
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:山本里菜、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/oharina/
番組X(旧Twitter):@oha_rina
番組Instagram:@oharina_mx

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