東京の魅力を再発見するTOKYO MX(地上波9ch)の情報生番組「週末ハッピーライフ!お江戸に恋して」(毎週土曜11:00~)。1月12日(土)放送の「朝比奈彩の進め!江戸小町」のコーナーでは、港区虎ノ門界隈の歴史スポットを巡りました。

◆江戸の“白虎”にあたる土地
虎ノ門は、江戸城の外堀に作られていた門の1つ。風水の“四神相応”という考え方で、西の方角を守るとされていた“白虎”から名付けられたと言います。
江戸城の城内と城外の境目だった虎ノ門には、城の警備などのために多くの武士が住んでいました。
駅のすぐ近くには当時の痕跡が。この石垣は、江戸城の外堀の石垣です。
また、東京メトロ銀座線 虎ノ門駅の「史跡 江戸城外堀跡 地下展示室」からは、この石垣をじっくり観察することもできます。
江戸城は、全国から100以上もの大名が集まって作られたため、石垣には工事を担当した大名がわかるマーク(刻印)が彫られています。
◆ふんどし+水浴び=上達祈願!?
続いては、1660(万治3)年創建の「虎ノ門・金刀比羅宮」へ。ここは、讃岐国丸亀藩主であった京極高和が、地元の金刀比羅宮(本宮)の御分霊を勧請して遷座した神社です。当初は誰でも参拝できるところではありませんでしたが、多くの人たちの願いを受けて毎月10日に邸内を開き、参拝を許したのだそうです。
虎ノ門・金刀比羅宮では当時、見習い職人たちが「寒参り」をする姿がよく見られたのだとか。寒参りは、寒い冬の時期に30日間、毎夜神社に参拝する苦行のこと。職人たちは裸同然のふんどし姿で水を浴び、上達を祈ったのだそうです。
◆賢い“猿の”言い伝えが残る寺
最後に訪れたのは、1625(寛永2)年創建の「栄閑院」です。ここは、都指定文化財 の史跡「杉田玄白墓」があることでも知られています。
通称「猿寺」と呼ばれる栄閑院には、猿にまつわる言い伝えがあるそうです。
昔、ある泥棒が猿を使い、先に家を探らせてから盗みに入るという悪事を働いていました。あるとき、盗みに失敗し、追われていた泥棒と猿は栄閑院に逃げ込んだそうです。住職にかくまわれ、ことなきを得た泥棒でしたが、別の日にまた盗みを働き、泥棒と猿はまたも栄閑院に。見かねた住職は泥棒と猿に説教し、猿を預かり、その泥棒を改心させるため旅に出させました。しかし、その後泥棒は帰って来ず、栄閑院は賢い猿がいるお寺として有名になったのだそうです。
2020年、新駅「虎ノ門ヒルズ駅」の開業に向け、着々と開発が進む港区虎ノ門界隈。しかし、街のいたるところには、今なお江戸時代の伝統や物語が脈々と息づいていました。
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<番組概要>
番組名:週末ハッピーライフ!お江戸に恋して
放送日時:毎週土曜 11:00~11:55 「エムキャス」でも同時配信
レギュラー:朝比奈彩、松尾雄治、堀口茉純、田中雅美
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/edokoi/
番組Twitter:@edokoi9ch