「民間放送ガバナンス指針」の適用について

東京メトロポリタンテレビジョン株式会社は、首都圏を対象とする放送事業者として、社会的責任と高い倫理観を持ち、公共の福祉と地域社会の発展に寄与することを使命としています。社会から信頼されるガバナンスを確立するため、「民間放送ガバナンス指針」に基づく以下5つの基本原則に則り、開かれた経営と健全な事業運営を推進してまいります。

1. 公共性の発揮

(1)経営理念

当社は、以下の経営理念(ビジョン・使命・共有すべき価値観)を定め、企業活動の指針としています。
経営理念

ビジョン
国際都市・東京の情報を国内外に発信し、世界に開かれたテレビ局を目指す
使命
自然と人との共存を大切にし、感動と共感をテーマに、広く社会に貢献する
共有すべき価値観
凛とした矜持を持った放送人として、広く視聴者からの信頼確保に努める
放送倫理、社会倫理、及び関係法規を遵守することにより、健全な放送の確保に努める
公平・公正を旨として正確で迅速な報道に努め、民主主義の発展に寄与する
品位と節度を持った番組を通じ、文化活動、スポーツ活動の支援に寄与する
公共の福祉に役立つ広告・宣伝を提供し、社会・経済の発展に寄与する

(2)主な自社制作番組

番組名 ジャンル 放送日時 番組概要
5時に夢中! バラエティ 月~金曜日
17:00~17:59
番組が誇る最強コメンテーターによる、本音丸出しのぶっちゃけワイドショー
Wake Up 7 報道 月~金曜日
07:00~07:30
東京のいまを読み解く朝の情報番組。海外から都内のニュースまでを30分でコンパクトに伝える
堀潤 Live Junction 報道 月~金曜日
19:57~20:57
ジャーナリスト堀潤が大手メディアが取り上げないニュースにもスポットをあて、独自目線で伝える情報番組。「東京インフォメーション」コーナーなど、東京の暮らしに役立つ情報も発信している
堀潤激論サミット 報道 金曜日
20:57~21:25
ジャーナリスト堀潤がいま注目のニュースや話題の出来事を、当事者や専門家を交えて徹底討論する番組
都知事定例会見 報道 金曜日
13:59~14:30
東京都行政の最新の動きを都民に伝える生放送の番組
田村淳のキキタイ! 教育・教養 土曜日
17:00~17:55
政治・経済・生活などの社会課題を専門家を交えて深堀りする番組

(3)災害時・緊急時の放送

  • 2025年10月の八丈島での台風被害については2026年9月までに現地を約20回取材し、「堀潤 Live Junction」や「Wake Up 7」などの番組で90回以上、被災状況や復旧・復興に向けた動きを報道しています。
  • 2026年元日には島に住む人や支援する人に密着したドキュメンタリー番組「明日が芽吹く島 ~八丈町の再生~」を放送しました。
  • 2026年6月に伊豆諸島や小笠原諸島に津波注意報が発表された際には、地上波放送だけではなく、You Tubeで津波到達予想時刻に緊急配信を実施し、視聴者に注意を呼び掛けました。
  • その他、地震や津波、台風などの発生時には社内基準に則て、L字テロップなどで情報を発信しています。

(4)情報アクセシビリティの取り組み

  • 開局30周年記念事業として日本初開催となった「東京2025デフリンピック」(2025年11月15日〜26日・12日間)にトータルサポートメンバーとして参画し、競技中の音や拍手が文字としてリアルタイムに画面に表示される「雰囲気・応援可視化システム」を導入したユニバーサル放送に挑戦しました。
  • 「堀潤 Live Junction」での「東京デフリンピック」の報道においては、聴覚障害のある方や加齢などにより聞こえづらさを感じる方へ向けて、ニュース音声をリアルタイムで文字変換し、PC・スマートフォンへ配信するシステムを導入しました。
  • 字幕放送はドラマやアニメを中心に取り組んでいます。
  • AIの活用や、グループ会社にて字幕制作の設備を導入したことで制作期間の短縮が実現し、字幕付与番組を増やしています。
  • 手話放送は「都議会中継」や「東京インフォメーション」(「堀潤 Live Junction」内)などの生放送番組を中心に、「東京2025デフリンピック」特番でも実施するなど、積極的に取り入れています。

(5)地域文化、経済、スポーツの振興に資する事業

地域課題の解決に向けた対話と提言(パブリックミーティングの開催)
自社番組「堀潤激論サミット」の特別企画として、区長や住民、有識者が地域課題を議論する「パブリックミーティング」を定期的に開催・放送しています。2025年度は中野区や千代田区で実施し、中野区で開催された「つけ麺シンポジウム」での地域活性化策の提案や、千代田区で全国の自治体初の「スマートごみ箱」予算化(ポイ捨て対策)の契機となるなど、放送を起点とした具体的な課題解決へと繋げています。
スポーツ振興と地域の一体感醸成
プロ・アマを問わず多岐にわたる競技コンテンツを編成しています。プロ野球「福岡ソフトバンクホークス戦」やJリーグ「FC東京戦」をはじめ、夏の高校野球東西東京大会(準決勝・決勝)、高校ラグビー東京都予選決勝、ジャパンラグビーリーグワンなど、地域の皆様に愛される主要なスポーツ中継を継続して実施し、スポーツ振興に努めています。
文化芸術への支援
東京都、公益財団法人東京都交響楽団等による実行委員会が主催する、誰もが音楽を楽しむイベント「TOKYO MET SaLaD MUSIC FESTIVAL [サラダ音楽祭]」にメディア・パートナーとして参画し、新しい都市文化の創造に貢献しています。
環境保全と賑わい創出
地球に優しい行動=「グリーンチャレンジ」を応援するイベント「GTFグリーンチャレンジデー in 新宿御苑」に共催社として参画し、地域の賑わいを創出するとともに、地球環境を考える機会を提供しています。
地域経済への貢献と交流
「令和七年春巡業 大相撲八王子場所」「令和七年冬巡業 大相撲町田場所」などを開催し、地域住民が大相撲に身近に触れ楽しむ機会を創出しています。これらの巡業では東京都内や開催場所近郊の飲食店等によるキッチンカー等の出店を誘致し、地域経済の活性化にも寄与しています。
若者の消費者被害防止(東京都との連携)
東京都より委託を受け、成年年齢引下げを踏まえた若者の消費者被害防止の啓発活動として、ウェブCMのコンテストなどを実施し、公共的な課題解決に協力しています。
次世代ICT人材の育成とスタートアップ支援(総務省・NICTとの連携)
総務省および国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が開催する、学生向けビジネスコンテスト「起業家甲子園」および若手起業家向けイベント「起業家万博」において、配信等の運営業務を担っています。次世代のICT人材発掘やスタートアップのビジネスマッチングの場を技術面からサポートし、社会課題の解決や経済振興に寄与しています。

2. 人権尊重の徹底

事業活動全般において、あらゆる人々の基本的人権と個人の尊厳を尊重し、誰もが安心して能力を発揮できる社内体制を構築・維持します。

(1)企業行動憲章および各種基本方針の制定と浸透

全社的な啓発に加え、階層に応じた研修を行うなど、人権尊重への理解を深め、ハラスメントを未然に防ぐための教育を継続的に実施しています。

(2)ハラスメント相談・救済体制

「ハラスメント防止規程」に基づき、内部監査室をハラスメント等に関する相談・苦情窓口として設置しています。
相談者のプライバシーに配慮して必要な事実確認を行い、問題解決や職場環境改善のための措置を講じるとともに、相談者・調査協力者への不利益な取扱いを禁止しています。
また、法令・社内規程・倫理違反等については「MXホットライン」として社内外に窓口を設置しています。

3. 法令や社会規範の遵守

高い公共性が期待される放送事業者として、関連法令や社会規範を厳格に遵守します。当社のすべての役職員は、高い倫理観と責任感をもって、透明で公正な事業活動を推進します。

(1)コンプライアンス・ガバナンス体制の構築

当社は、日々の業務が社内規程やルールに沿って適正に行われるよう、「内部監査室」を中核とした内部統制システムおよびコンプライアンス統括体制を構築しています。 「リスク管理・コンプライアンスに関する規程」に基づき、同室が内部通報窓口の担当や業務監査を一元的に担うほか、各種委員会や会議の開催を通じて、全社的なガバナンスの浸透とリスク管理を推進しています。

(2)内部通報制度の運用と不正の早期発見

「内部通報規程」に基づく「MXホットライン」を設け、社内及び社外に通報窓口を設置しています。内部監査室が制度を統括し、通報内容について必要な調査を実施のうえ社長に報告します。必要に応じ、社長を委員長とするコンプライアンス委員会で措置・再発防止策等を検討し、人事・組織・制裁等の対応が必要な場合には経営会議又は賞罰委員会へ付議します。また、通報者・調査協力者への不利益な取扱いや報復行為を禁止するなど、通報者保護を図っています。

(3)教育・研修を通じたコンプライアンス意識の徹底

全役職員を対象としたコンプライアンス関連の教育・研修を定期的に実施しています。

コンプライアンス関連の教育・研修
実施日 研修内容 対象者 実施形式
2025年5月 コンプライアンス研修
内部通報制度について
全役職員 対面・
オンライン
2025年
8月、9月
リスペクト研修
風通しのよい職場づくり
全役職員
(同一内容で
2回開催)
対面
2025年12月 下請法改正への対応説明会 全役職員 オンライン
2026年2月 放送倫理研修
生成AI時代におけるメディアの信頼性
全役職員 対面・
オンライン
2026年7月 放送倫理研修
放送倫理のアップデートと放送表現のあり方
全役職員 対面・
オンライン
2026年9月 コンプライアンス研修
ハラスメントを許容しない意識の醸成と風土改革
全役職員
(職層別に実施)
原則対面

(4)放送倫理の徹底と公正な番組づくり

  • 「日本民間放送連盟 放送基準」に準拠した放送基準を運用しています。
  • 編成局考査部による考査体制を整えています。
  • 放送倫理研修を実施しています。

放送基準

(5)SDGs、多様な人材の活躍についての取り組み

4. 透明性の向上

企業理念
ビジョン
国際都市・東京の情報を国内外に発信し、世界に開かれたテレビ局を目指す
使命
自然と人との共存を大切にし、感動と共感をテーマに、広く社会に貢献する
共有すべき価値観
凛とした矜持を持った放送人として、広く視聴者からの信頼確保に努める
放送倫理、社会倫理、及び関係法規を遵守することにより、健全な放送の確保に努める
公平・公正を旨として正確で迅速な報道に努め、民主主義の発展に寄与する
品位と節度を持った番組を通じ、文化活動、スポーツ活動の支援に寄与する
公共の福祉に役立つ広告・宣伝を提供し、社会・経済の発展に寄与する
資本構成
資本金:48億3500万円
発行済株式総数:35万株
主要株主
1/10を超える議決権を有する者とその者の議決権比率
株主名 持株数 比率
株式会社エフエム東京 63,600 21.20%
株主数:91名
役員構成
(2026年6月18日現在)
取締役会長 唐島 夏生 経営全般
代表取締役社長 佐藤 真紀 経営全般、全社統括、コンプライアンス担当、編成局・制作局・営業局・事業局・ベンチャープロジェクト室・アニメビジネス局担当
常務取締役 根岸  要 総務局・技術局・地域防災DX事業室・報道局担当、リスク担当、グループ会社担当、株式会社アクトファースト代表取締役社長
取締役 城田 信義 新規事業開発担当、MXエンターテインメント株式会社代表取締役社長
取締役(非常勤) 足立 直樹 公益財団法人平木浮世絵財団 理事
取締役(非常勤) 馬野 耕至 ジョルダン株式会社 取締役
取締役(非常勤) 多田 憲之 東映株式会社 代表取締役会長
取締役(非常勤) 大場  司 株式会社 中日新聞社 常務取締役 東京本社代表
取締役(非常勤) 斎藤  裕 株式会社 東京ドーム 代表取締役社長 執行役員
名誉相談役 後藤  亘
常勤監査役 小林 重幸
監査役(非常勤) 黒石 匡昭 PAパートナーズ株式会社 代表取締役 公認会計士
監査役(非常勤) 小林 智洋 法律事務所VISTA 代表 弁護士
執行役員 青木  滋 地域防災DX事業室長
執行役員 松井  学 経営企画室長
役職員
(2026年7月1日現在)
役員 12人 男11人(92%) 女1人(8%)
職員 134人 男85人(63%) 女49人(37%)
番組審議会委員
委員長 砂川 浩慶 立教大学 社会学部長・教授
副委員長 中瀬 ゆかり 株式会社新潮社 執行役員 編集者/コメンテーター
委員 久保田 和昌 NO WALL代表 コミュニケーションテラー
委員 中町 綾子 日本大学芸術学部 教授
委員 河崎 環 コラムニスト 立教大学兼任講師
委員 木村 草太 東京都立大学教授
委員 夏目 公一朗 一般社団法人アニメジャパン副理事長
自社批評番組
番組名:「TOKYO MXからのお知らせ」
放送日時:毎月最終土曜28時57分~29時00分
財務情報

貸借対照表

(2026年3月31日現在)
(単位:百万円)
科目 金額 科目 金額
《資産の部》 《負債の部》
流動資産 6,574 流動負債 3,954
固定資産 16,590 固定負債 3,354
負債合計 7,309
《純資産の部》
株主資本 15,853
資本金 4,835
資本剰余金 500
利益剰余金 10,517
評価・換算差額等 2
純資産合計 15,855
資産合計 23,165 負債及び純資産合計 23,165

損益計算書

(2025年4月1日から2026年3月31日まで)
(単位:百万円)
科目 金額
売上高 13,577
営業利益 1,131
経常利益 1,224
当期純利益 827

5. 適正な経営体制の確立

(1)取締役会の開催状況と実効性の確保

会社の重要な業務執行の決定と監督を行うため、取締役会を定期的に開催しています。また、迅速な意思決定が求められる事案等においては必要に応じて書面開催も活用し、機動的かつ適切な経営体制を確保しています。取締役会の審議の活性化と監督機能の強化を図るため、直接の業務執行を行わない社外取締役や社外監査役を選任し、内部の利害関係にとらわれない客観的な視点からの助言を得る体制を構築しています。重要な案件については、必要に応じて社外役員に対する事前の説明等を行い、取締役会の実効性確保に努めています。

2025年度の開催状況
開催回 開催日 出席者 出席率
第239回 4月30日(水) 取締役8人、監査役2人 78%
第240回 5月21日(水) 取締役10人、監査役3人 100%
第241回 6月19日(木) 取締役11人、監査役3人 100%
第242回 7月30日(水) 取締役11人、監査役3人 100%
第243回 9月24日(水) 取締役11人、監査役3人 100%
第244回 11月19日(水) 取締役10人、監査役3人 93%
第245回 1月28日(水) 取締役11人、監査役3人 100%
第246回 3月25日(水) 取締役11人、監査役3人 100%

(2)ガバナンス不全事案に関する情報開示および再発防止に向けた取り組み

当社では、2025年12月に、当時の代表取締役会長であった伊達寛氏に対する内部通報がありました。当社は、直ちに監査役の要請を受けた利害関係のない外部弁護士の協力を得て調査を実施してまいりました。その結果、職制上の下位者に対する不適切な言動等の一連の行為がハラスメント行為に該当すると認定されました。
本調査結果を受け、当社は2026年4月15日開催の臨時取締役会において、伊達寛氏に対する代表取締役および会長職の解職、ならびに取締役辞任の勧告を決議いたしました。4月16日、同氏より4月30日付で取締役を辞任したいとの申し出があり、受理しました。
当社は、他の取締役が同会長の発言を制止せず、被害を防止できなかったことを真摯に反省し、代表取締役社長の月額報酬を20%、2か月減額する処分を行いました。また、他の常勤取締役については、各取締役の申し入れに基づき、役職に応じた比率で報酬の一部自主返納を行いました。常勤監査役も監査役月額報酬の一部を自主返納しております。本ハラスメント事案を極めて重く受け止め、ガバナンスおよび内部統制システムの強化と、再発防止策の策定に取り組んでまいります。

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