土地の取引価格の指標となる2026年の地価公示価格が発表され、東京都では住宅地と商業地、それに工業地を合わせた全域の土地の平均価格が前年=2025年に比べて8.4%上昇し、5年連続のプラスとなりました。中でも住宅地は上昇率が6.5%で、18年ぶりの全国1位となりました。都内の上昇率トップ10では、港区と品川区の港湾エリアが多くを占める中、2位に文京区が、7位と8位に北区がランクインしました。この2つの地域には共通点がありました。
都内の住宅地で地価公示価格の上昇率トップ10のうち、7位に入ったのが北区赤羽エリアです。飲み屋街をはじめアーケード商店街などが印象的な赤羽駅周辺では複数の再開発が進んでいます。中でも西口エリアではJR赤羽駅から線路沿いに徒歩5分ほどの場所で、およそ550戸の分譲住宅のほかスーパーやクリニックが併設される29階建てのタワーマンションが2028年に完成予定です。
赤羽駅は京浜東北線や埼京線などJRの5路線が乗り入れていて、都心へのアクセスの良さなどを背景に近年、再開発が進んでいます。こうした影響から赤羽エリアでは最大18.5%の上昇率となりました。
近隣住民に話を聞くと「ちょっと都心から離れるが、交通の便はいいと思う」(30代)、「すごく住みやすい。どこへ出るのにもみんな近い。もう50年ほど住んでいるが、この辺りはみんな開発されようとしている」(80代)、「マンションがすごく建っていて、子連れを見る機会が結構多い。ファミリー層が増えたのではないか」(30代)など、利便性の良さと再開発によって子育て世帯に優しい街づくりが広がっているという声が聞かれました。
また、港区や品川区などと並んで土地の価格が上昇していているのが文京区本郷の住宅街です。都内の住宅地で上昇率が去年の50位から2位に急上昇したのが文京区本郷1丁目です。
このエリアでもマンションの建て替えなどが進む中、町に住む人の層に変化が起きていると近隣住民たちは話します。本郷で話を聞くと「マンションも立派なのが建って、若い夫婦がやって来ている。どんどん新しい家が建っている」(80代)、「教育のために引っ越してきた人や、海外からもたくさん来ているので、そういう理由もあるのかな。中国系の人もいればいろいろな国から来ている。子どもの学校の友達にも多い」(30代)といった声も聞かれました。
文京区によりますとコロナ前の2019年の外国人住民はおよそ1万1000人でしたが、今年3月1日時点でおよそ1万7000人へと6000人ほど増え、区の人口のおよそ7%となっています。
こうした変化に、不動産アナリストは「アジア圏からの日本の教育への注目の高さが地価上昇につながっているのでは」と分析しています。アナリストは「東京大学の赤門周辺に住みたいというインバウンド需要が多い。留学生もいるし、大陸系の飲食店が増えている印象。インバウンド需要が地域の活性化や賃料の上昇につながってくると、地価の上昇にも影響を与えるものと考えられる」としています。
駅周辺の開発のほか、住民層の変化などが今後の地価を上げる大きな要因になるとアナリストは分析しています。





