日本のニュースや課題を海外の人たちはどのように見るのか、中国出身の報道部・曹蒙記者が、世界から多くの外国人が訪れる東京で聞きました。今回取材したテーマは「カスハラ対策の義務化」についてです。
顧客らが理不尽な要求をする、いわゆるカスハラ=カスタマーハラスメントを巡り、厚生労働省は、労働者を保護するため、全ての企業にカスハラ対策を義務付ける関連法を10月1日に施行する方針を決めました。
こうした中「カスハラ対策の義務付け」についてどう思うのか、東京を訪れる外国人に聞いてきました。
Q:カスハラ対策の義務化についてどう思うか
スペインから:「良いことだと思う。客にきちんと対応すべきですが、働く人も仕事に安心感を持てるようにするべきだと思う」
オーストリアから:「実施すべき良い取り組みだと思う。客を守ることと同時に働く人も守れるからです。全ての人が安全で嫌な思いをしなくて済むと思う」
ロシアから:「とても良いアイデアだと思う。サービス業の職場環境が改善され、若い人たちがサービス業の仕事を選ぶ助けになる」
賛成の意見がある一方、懸念や不十分だという声もありました。
中国から:「企業にルールを作らせても形だけになってしまい、効果があまり期待できないと思う。本当に執行力のある政府や警察が介入すべきだと思う」
イタリアから:「企業が『カスハラ対策』を、客からの正当なクレームへの言い訳として利用する可能性があり、良くないと思う」
Q:なぜそう思うか
イタリアから:「カスハラの定義がとても難しいから。境界線が複雑で種類がたくさんあり、定義しづらい」
続いて自国のカスハラの状況や、その制度について聞きました。
オーストラリアから:「スタッフへのハラスメントに対する法律があり、スタッフへの接し方を注意喚起する看板もたくさんある」
イスラエルから:「残念ながら対策はありません。客はとても失礼な態度をとることも多いが、それに対する法律もあまりありません」
Q:そういう対策は必要だと思うか
イスラエルから:「必要だと思うが、いつサービスを止めるべきかなどについては明確な境界線を引く必要があります。例えば、料理が遅い、冷たいなどで少し怒る権利はありますが、人を侮辱するのは越えてはいけない一線です」
アメリカから:「多少は対策がありますが、強制的なものではありません。アメリカでは、州によって違います。市によっても違います。結局は企業の文化と方針次第です」
最後に、日本にある「お客様第一主義」という考え方について、どう感じるかを聞きました。
オーストラリアから:「良い考えだと思う。しかしそれを悪用する人がいるなら問題。だから、働く人とお客さんが対等で、どちらかが上に立つような関係性にはならない仕組みが必要だと思う」
スペインから:「サービスされているからといって相手を召使いのように思う客がいる。店員から客へ、客から店員へ、どちらも人間なので尊重すべき。誰にでも権利があります。いい関係であるべきです」





