TOKYO MX(地上波9ch)の曹蒙記者が外国人記者の視点で東京の魅力や課題を伝える「TOKYO LENS」のコーナー。今回は、日本の「和紙」の魅力を取材しました。
◆日本独自の進化!薄くて丈夫な和紙の秘密
「紙」は紀元前2世紀頃に中国で生まれたといわれ、7世紀頃日本に伝わり今の「和紙」へと発展を遂げました。

その背景には日本独自の文化が影響していたといいます。キリスト教の聖書のように本の形式で紙を使っていたヨーロッパなどに対し、日本では長いお経を巻物として伝えていく文化があったため、紙を頑丈かつ薄くする必要があったということです。

東京都内で伝統製法を守りながら作られる和紙の工房を訪ねました。台東区にある工房「和紙ラボTOKYO」では、お土産などに使われる上質な和紙を職人が一枚一枚手作りで制作しています。

和紙はまず、「こうぞ」という植物を原料にして3時間煮つめ、不純物を除去し繊維を抽出します。

職人の篠田さんは和紙の特徴を「薄さと丈夫さ」だと話します。

紙の繊維が長いのが手すき和紙の特徴といい、引っ張っても破けづらい紙が生まれます。

和紙を作る上で重要な工程の1つに、原料を叩くことで繊維を細かくほぐす「打解」と呼ばれる作業があります。滑らかで均一な薄さを追求するために叩く時間は実に1時間半。

十分に打開した繊維は、フワフワとした綿毛のような状態。これをめざすためには時間がかかるといいます。

篠田さんはメイド・イン・東京にこだわり、和紙を東京から世界に発信したいと話します。「東京産100%の和紙を作るというのをモットーにしているので、『メイド・イン・東京』の和紙を海外の人に知ってもらいたい」と願っています。

◆和紙の魅力に惹きつけられる外国人
台東区にある800種類以上の和紙を取り揃える和紙や手作りキットの販売店「さくらほりきり」。

店の壁一面には和紙がずらりと並び、その和紙は色も柄も全てが違います。

職人が一色一色丁寧に染めたデザインなどが好評で、客の3割ほどが外国人だといいます。
こだわりが詰まった日本の和紙の魅力に惹きつけられる外国人も。和紙を真剣な表情で吟味するアメリカ在住のアリスさんは、定期的に来日しこの店を訪れています。和紙を使ったクラフトが趣味で、飾り物やバックにつけるタグやバインダーなど様々な製品を作っているといいます。

アリスさんは和紙の魅力について、「和紙はとても丈夫でしなやかで、間違えても水で洗い流して再利用できる。和紙の品質の高さが私の作品の価値を高めてくれます」と、その品質を絶賛します。

◆外国人にワークショップで伝える和紙の魅力
高まるインバウンド需要を受け、この店では去年、外国人向けのフロアを新設。ツアー客など大人数で和紙を使ったものづくりのワークショップが楽しめるようになりました。

実際に曹記者も体験してみることに。自分で選んだ和紙を使い、店の人に丁寧に教わりながら進めます。「こうやって和紙を使って何か自分で作るというのが、実際に触れてみると和紙の手触りとかも分かってくる」と曹記者。

わずか20分ほどで写真立てが完成しました。

店長の堀切さんは、和紙に触れあう中でその魅力を知ってほしいと話します。「この日本の伝統の文化を、何とか微力ではあるが守っていきたい。また和紙の魅力を一人でも多くの海外の方にお伝えしたい」と願っていました。





