家事代行サービスの利用料税額控除で得られる大きなメリット…家庭への恩恵に加え、女性活躍社会推進も

2026.01.06(火)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜20:00~)。家計に関するお金のニュースを深掘りする「豊崎由里絵の家計Lab」のコーナーでは、高市総理が表明している家事・育児サービス利用の税額控除の家庭への恩恵について取り上げました。

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜20:00~)。家計に関するお金のニュースを深掘りする「豊崎由里絵の家計Lab」のコーナーでは、高市総理が表明している家事・育児サービス利用の税額控除の家庭への恩恵について取り上げました。

◆家事代行サービスで税金の負担減

自民党総裁選の際、高市総理は家事代行やベビーシッターを“家政士”として国家資格化することで利用料の一部を税額控除、または優遇の対象とし、一定額を所得税から差し引く仕組みとすると表明しました。これは、介護や育児などによる離職を減らすことが目的です。

ただ、これは働く側だけでなく利用する側にもメリットがあります。そこで今回は実際に家事代行サービスを利用している方に取材しました。

美容関連の会社を経営しながら中学1年生の娘を育てている石田さんは、仕事と家事の両立が難しく、数年前から掃除や料理などをしてくれる家事代行サービス「ベアーズ」を隔週で利用しており、その利用料は月額約3万円です。

なお、このベアーズは家事代行のほかベビーシッターなどのサービスも行っており、利用者は年々増加しているとか。

一方で家事代行サービスを利用しない人のうち、その理由として最も多いのが“費用面の負担”。そうした中で検討されているのがこの税額控除です。石田さんも「費用面を助けていただけると助かります」と制度化を望みます。

社会保障や経済に詳しい専門家、第一生命経済研究所 ライフデザイン研究部 の鄭美沙主任研究員によると、こうした制度はすでに海外では導入されているそうで「例えば、フランスやスウェーデン、ドイツなどは進んでいます。フランスの場合は控除額に上限がありますが、50%程度所得税から控除される」と世界の状況を解説。

さらには、「日本の場合、家事代行サービスの相場が1時間3,000円〜4,000円程度で、仮に(フランスと)同水準のものが導入された場合、半額が控除されるので金銭的メリットは大きいのではないかと思います」と言います。

また、費用面だけでなく、家事代行やベビーシッターなどを家政士として国家資格化することによるメリットは他にも。「経産省の資料によると、家事支援サービスを利用しない理由は、価格のほかに他人を家に上げることや家事を人に任すことへの抵抗感が挙げられていました。国家資格化により、家事や子育て、介護支援のプロフェッショナルという位置づけが明確化されれば、そうした心理的ハードルも一定程度下がると考えられます」と鄭主任研究員。

以上の話を聞き、キャスターの堀潤は「いいですね。どんどん広がったらいいと思う」とこの制度に賛同。

元裁判官で国際弁護士の八代英輝さんはアメリカ・ニューヨークで子育てをしていた際にベビーシッターサービスを利用していたそうで「ベビーシッターさんがいなかったら生活はしのぎきれないというほど重要な存在でした」と回顧。そして、「お金の面もわかりますし、あとはやはり家の中に入ってもらう、特に子どもをみてもらう信頼の部分(が大事)。そこはいろいろ工夫の仕方はあると思う」と語ります。

◆税額控除、国家資格化することで課題も

家政士として国家資格化することで家計への恩恵や利用への心理的ハードルが軽減される一方で、鄭主任研究員は課題も指摘しています。

まずは国家資格化することで資格の取得に向けた学び直しや受講料にコストがかかること。加えて、新規参入者が増えることで価格競争が激化するおそれがあるため、専門性に適した賃金の確保が必要だそうです。さらに税額控除の場合、サービス利用時は一時的に自己負担が必要のため、手元資金が乏しい方は使いにくく、結果的に高所得者層による利用に偏りやすくなるとのことでした。

社会学者の西田亮介さんは「国家資格化よりも事業者の認定や認証の方がいいんじゃないか」と提案。というのも「ひとりひとりの資格もいいが、事業者が信頼できるかどうかが重要になる」とその理由を語ります。

また、「確かに税額控除は今、人気ですが、(金銭的な)余裕がある層には自己負担でやるのが基本で、お金がない人たちを対象にするのであれば、補助行政が基本じゃないか」とも。

元衆議院議員の金子恵美さんは「自己負担というところでいうと、余裕のある自治体は補助できる」と自治体間の格差を懸念しつつ「税額控除となると国としてという話になると思いますが、フランスやドイツは女性活躍社会が完全に推進されている国で、日本は相変わらず就労継続できない女性が多い。仕事と家庭の両立という意味でいうと、税額控除を導入することで女性活躍社会が実現されるのであれば導入してほしい」と切望。

最後にキャスターの豊崎由里絵は「(家事代行サービスが)高所得者が使うものになるとしても、こうしたサービスを使うことが珍しくないという世論が形成されるといいと思う。そういう世論ができると子育て世代に限らず生きやすい、仕事しやすくなると思う」と話していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 20:00~21:00 <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx

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