“渋谷で「ポイ捨て」したら2000円を徴収”という条例が、東京・渋谷区議会で成立しました。
渋谷区がいま抱えているのが、ごみの「ポイ捨て」問題です。午前7時すぎ、渋谷駅前を訪れてみると街のごみ箱からはごみがあふれ、路上にまで散乱していました。この解決策として、12月10日に開かれた渋谷区議会で罰則付きの条例改正案が可決されました。
区はごみを「ポイ捨て」した人に上限2万円の過料を科し、実際には2000円を徴収する方針です。さらに条例では「ごみ箱設置の義務化」も盛り込まれました。対象は渋谷駅や原宿駅周辺などのテイクアウトを行う飲食店やコンビニで、ごみ箱を設置しない場合、勧告や店名の公表を行い、それでも従わなければ5万円以下の過料を科すということです。
今回の条例について渋谷区は「コロナ流行後の観光客の増加により、ごみの持ち帰りを呼びかけだけでは対処できなくなった」としています。
条例に対して、渋谷の街の人からは「だいぶ思い切りましたね。罰金はちょっと反感を買いそうではないか」(20代)と話す人や「ごみ箱を作ったら本当にそこに入れるのかという問題もあるが、やってみるのもいいかもしれない」(地元の人・70代)、「めっちゃいいと思う。最近どこのコンビニもごみ箱が封鎖されていて余計に路上にごみが出ていると思うので、ありがたい」(20代)などといった声も聞かれました。
一方、ごみ箱の設置が義務化される店側はごみ箱の必要性を感じつつも、懸念もあるといいます。渋谷駅近くで店舗を運営する会社の担当者は「過去にごみ箱は設置していたが、捨ててはいけないものをごみ箱に入れたりされたこともある。マナーを守らない人も中にはいると思うので、注意書きなどの徹底は必要だと思う」と話しています。
条例は2026年4月から施行されます。





