TOKYO MX(地上波9ch)の曹蒙記者が外国人記者の視点で東京の魅力や課題を伝える「TOKYO LENS」のコーナー。今回は日本のソウルフード「お茶漬け」を取材しました。
◆外国人には「シリアルにコーヒー」? 衝撃の組み合わせ
ご飯にお茶や出汁をかけるだけのシンプルな料理、お茶漬け。国内販売額はここ5年ほどでも増加傾向にあり、まさに日本人のソウルフードと言えます。

一方、お茶漬けを知らない外国人にはどう映るのでしょうか。
オランダから来た女性は「変だと思うし、出てきたら笑っちゃうと思う。だってお茶は普通ただ飲むもので、食べ物として食べる物ではないからね」と怪訝な表情。

イタリアから来た女性は「おかしくなったのかと思ってしまうよ。まるで私をからかっているみたいだし、新しい食べ物を作り出したような感覚」といいます。

イギリスから来た男性も「自分に置き換えたらシリアルにコーヒーをかけるようなものだよ。そんなこと普通しないでしょう」と、米とお茶を組み合わせることの衝撃を次々と口にしました。

◆高級な外食として進化する“だし茶漬け”
そもそも、なぜ日本でお茶漬けが誕生したのでしょうか。専門家によると、その起源は、食料の保温の技術がなかった平安時代にまで遡ります。当時、人々は冷えて硬くなったご飯をおいしく食べるための工夫として、水をかけて食べていたとされています。さっと食べられる手軽さから武士や庶民に浸透していったといい、まさにお茶漬けは「先人たちの知恵」が生んだ日本独自の食文化です。

庶民に親しまれてきたお茶漬けが、近年、“少し高級な外食”な外食としての進化を遂げています。
都内のお茶漬け専門店「だし茶漬け+肉うどん えん」では、鯛茶漬けのほかサーモンといくらの親子を乗せた茶漬けなど、一杯1000円前後の「だし茶漬け」が人気を博しています。

「お茶漬けが専門店ができるほど、1つの確立した料理として浸透しているのは驚きです」と曹記者。 実際に食べてみると、「サーモンのうまみが出汁と絡み合っていて、すごく上品な味わいになっています。贅沢なお茶漬けです」と感動した様子。

店の担当者は、「家庭では召し上がれない、少し高級なファストフード店を目指しています」と語ります。お茶漬けをこだわりの食材と楽しめるのが好評で、店を訪れる人の約4割が外国人だということです。

ずわいがにのお茶漬けを食べたタイ出身の女性は「とても美味しかった、最高!スープがあると食べやすくなるし、最初に海鮮丼として食べて、あとからスープをかけて楽しむこともできる。すごくいいアイデア」と絶賛。

工夫や手軽さから生まれたお茶漬けが、高級感やアレンジとともに広がりを見せていました。

<番組概要>
番組名:おはリナ!
放送日時:毎週月~金曜 7:00~8:00 <TOKYO MX1> (※番組終了)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/oharina/





