TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜20:00~)。育児の悩みを解決に導く「トヨサキ育児っと」のコーナーでは、子ども教育で注目されている“非認知能力”について取り上げました。
◆数値化することができない非認知能力とは?
“非認知能力”とは、学力テストやIQなどで測定される認知能力とは異なり、数値化が難しい心の内面性などの能力を表します。主な要素としては3つ。「目標に向かって達成する力」、「友達など他者と協力し合う力」、「感情をコントロールする力」に分類されます。
また、この能力に関する調査では「子どもの教育や成長において重要だと思う」と回答した人が約6割という結果も出ています。

そこで今回は教育現場で注目を集めている非認知能力を育むための取り組みを取材しました。
小学生を対象に行われている「“こども哲学”教室」。この日のテーマは「自己中心的じゃない人はいるのか?」です。子どもたちは“自己中心的”と“ナルシスト”は違うのか。そして、それが周りにどんな影響を育むのかといった正解のない問いに向き合っています。

この取り組みを運営するNPO法人こども哲学・おとな哲学アーダコーダの盛岡千帆さんは「学校とかだと先生が答えを知っていて、子どもたちは正解を出す。こども哲学の時間は誰もその正解を知らないからこそ、みんなが同じ目線で考え始められるところが楽しいし、教育をしているというよりは、一緒に考えることで副次的にいろんな力、忍耐力やコミュニケーション能力、協調性がついてくる」とそのメリットを解説します。

対話を重ねることで、考える力や人の意見を受け入れる力などの非認知能力が育まれるそうで、こうしたこども哲学の取り組みは全国の小中高校でも実施され、学校教育にも取り入れられています。
この日、「“こども哲学”教室」に初めて参加した小学3年生は「みんなの意見が分かっていろいろな価値観があるなと思ったことと、考えることは楽しいなと思った」とコメント。また、10回以上参加している小学6年生は「友達とかでも話すときは最後まで話を聞くようになったり、すぐ否定しないことが増えたと思う」と話していました。
◆「“こども哲学”教室」の取り組みを識者たちは称賛
「“こども哲学”教室」の取り組みにキャスターの堀潤は「いいですね!」と拍手を送り、「まず相手の言葉を最後まで聞き、内省の時間があるというのは今、求められている」と称賛します。

また、「NO YOUTH NO JAPAN」代表理事の能條桃子さんからは「大人が介入して非認知能力をどこまで育めるかはまだまだ検証の余地があると思うが、こういう時間は子どもにとって豊かなものになるというのはいいなと思った」との意見が。

元裁判官で国際弁護士の八代英輝さんは、「(弁護士や裁判官は)みんな司法試験に受かって、認知能力高めのところからスタートして(出世の)階段を登っている。ただ、最終的にどこまで評価されたかになると、人は圧倒的に非認知能力で評価される。納得の人事は非認知能力で行われているのを感じる」と自身が体感した非認知能力の重要性を語っていました。

<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 20:00~21:00 <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx





