杉並区で住宅を支える擁壁が崩れ木造住宅が倒壊してから2カ月…今も住宅の倒壊があった現場付近は通行止めとなっています。そして住宅があったとみられる場所はブルーシートで覆い隠されたままとなっていて、壁の一部はむき出しの状態となっています。
杉並区はこの住宅の擁壁の亀裂を40年以上前から確認していて、これまでに合わせて11回の指導を行っていました。ただ、去年10月には亀裂が拡大していることが確認されていて、所有者は擁壁を補強する意思を示しましたが、9月30日に擁壁が倒壊したということです。
2カ月が経過した今も、周辺住民からは安全性への懸念の声が聞こえてきました。
(周辺住民 70代男性)
「このごろこういう家がすごく多いじゃないですか、空き家になっていたりごみ屋敷になっていたり。こういう空き家(の対応)を都がやるか区がやるかですけど、強制はできない。でも強制しないとね」
(周辺住民 70代女性)
「ご近所では「危ないよね」「崩れ落ちそう」とそういうことはよく話には出てたんだけど。お隣とか筋向いとかそういったお宅はかなり不安だったんだろうなと思いますね」
区は今月下旬から擁壁アドバイザーの派遣を行う方針であるほか、来年度に向け工事費用の助成などを検討していくということです。
また杉並区での倒壊を受け、他の自治体も対応に動き出しています。土砂災害の警戒区域が23区で最多とされている港区では、区民から安全性が懸念された区内9カ所の擁壁について、年内に専門家による調査を行うとしています。その上で区は、工事費用の助成や専門家の派遣など支援制度を改めて周知していくということです。





