「労働時間の規制緩和」 外国人はどう見る?

2025.11.17(月)

10:00

日本のニュースや課題を海外の人たちはどのように見るのか、中国出身の報道部・曹蒙記者が世界から多くの外国人が訪れる東京で聞きました。今回のテーマは「労働時間の規制緩和」です。

日本のニュースや課題を海外の人たちはどのように見るのか、中国出身の報道部・曹蒙記者が世界から多くの外国人が訪れる東京で聞きました。今回のテーマは「労働時間の規制緩和」です。

高市総理が先週、上野厚生労働大臣への指示書で「労働時間規制の緩和検討」を求めたことが明らかとなり、物議を醸しました。この緩和の動きに関して、厚生労働省の分科会では、労働者の代表として出席した連合の冨高副事務局長が「働く仲間から強い懸念の声が上がっている」と指摘しました。一方で、この規制緩和をめぐっては、「収入やスキルアップにつながるのではないか」といった肯定的な意見も上がっています。

国内で賛否が分かれる労働時間の規制緩和について、東京を訪れる外国人はどのように見るのでしょうか。そして、自国の労働時間事情についても聞きました。

曹記者:「労働時間の規制緩和についてどう思いますか」

スウェーデンから:「良くないと思います。働きすぎは体に良くない」「人生は仕事だけのためにあるわけではない」「休むことで仕事の質も上がるので、規制緩和は良くないと思います」
オランダから:「緩めるべきだとは思わない。オランダでは週32~36時間くらい働くのが普通で、働きすぎないようにしている。仕事と生活のバランスの方がずっと大事だと思う。日本もどうやってそのバランスを取るか考えるべきだと思います」

反対の声がある一方で――

アメリカから:「物価高であれば、労働者の生活を支えるために、労働時間の規制を緩和すべきだと思います」
カナダから:「選択肢を与えることが大事だと思う。つまり残業を選ぶことができること。(Q:なぜ選択肢を与えることが大事だと思いますか)人それぞれ違うから。残業してもっとお金を稼ぎたい人もいれば、家に帰ってゆっくり休みたい人もいる。どちらの希望も叶えられるような選択肢を与えるべき」

続いて、自国の状況を聞きました。

曹記者:「あなたの国では労働時間に制限がありますか?」

スウェーデンから:「はい、業種によって多少違いはあるが、1日の労働時間は通常8時間が上限です。隣国フィンランドでは1日6時間勤務の企業もあり、世界で最も幸福な国とされている。その考え方に影響を受け、将来スウェーデンでも6時間勤務を目指そうとする動きがあります」

ドイツから:「『働くのは好きだけど長時間は好まない』という価値観が強くなっていて、週あたりの時間は減らす方向です。そうしないと人材が集まりません。若い人たちは自由時間を好むので、企業は人材獲得のために、かつては約束しなかったような条件まで提示する必要があります。将来的にはロボットなどで作業がもっと楽になれば、余暇ももっと増えるかもしれません」

アメリカから:「政府が残業時間を制限していません。残業は1.5倍の賃金になるため、企業によって予算が限られているので、40時間しか働かせない場合が多い。多くのアメリカ人は経済的な理由から、残業をしたり複数の仕事を掛け持ちしたりしています」

インドから:「法的な制限はないように感じます。実際に私たちは長時間働いています。多くの人は1日約10時間働きます」
曹:「それは長すぎると思いますか」
「長いと思いますが現実はそうなんです。人ぞれぞれですが、多くの人はおそらく自由よりもお金の方が重要だと思うでしょう。「そして夢や目標を持つことも大事ですよね。誰だって平凡で終わりたくはない、もっと成長したいと思うものです。成長するために一生懸命働くことです」

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