近視が低年齢化、ピークは8歳…視力の低下を抑制する方法を京大病院の医師が伝授

2025.11.05(水)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜20:00~)。育児の悩みを解決に導く「トヨサキ育児っと」のコーナーでは“子どもの視力低下”について取り上げました。

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜20:00~)。育児の悩みを解決に導く「トヨサキ育児っと」のコーナーでは“子どもの視力低下”について取り上げました。

◆近視が低年齢化、ピークは8歳

京都大学の研究グループが、医療機関のデータベースをもとに2014年〜2020年の年齢別近視発症数を分析したところ、子どもの近視の発症は8歳がピークであることがわかりました。京都大学医学部附属病院・眼科の三宅医師は「8歳ぐらいまでのお子さんの近視の発症は増えている。一方で中学生以降に初めて発症する人は減っている。近視の低年齢化の傾向が見られた」と言います。

◆子どもの視力低下…背景に2つの要因

加えて、その要因についても言及。大きく2つあるとし、「例えば、勉強、ゲームやスマホなど、手元の作業が増えたこと。もう一点は屋外活動。外で遊ぶ時間が減ったこと。この2つが影響として大きいと考えられる」と指摘します。

現在は学校でもタブレット端末を使用するなど、子どものデジタル端末の利用は年々増加しています。そこで三宅医師は「デジタルデバイスを使うことのメリットは大きい。(今は)注意しながらうまく付き合っていきましょうという位置付けだと思う」と話していました。

では、どうすれば視力低下を防ぐことができるのか。三宅先生に伺うと、まずは屋外活動の時間を増やすことを挙げます。中国や台湾の学校を対象とした調査では、屋外の活動時間を増やした学校の方が近視の発症が少ない、あるいは進行がゆっくりであったことが明らかになっていて、文科省も1日2時間以上屋外での活動時間を設けることを推奨しています。

また、スマホや教科書から目を30cm離すこと。さらには、30分以上作業を続ける場合は1回遠くを見るなどして目を休めることが必要とのことです。

そうしたなか、近視を抑制する点眼薬「リジュセアミニ点眼液」が国内で初めて承認されました。4月21日から発売が開始されたこの薬は、1日1回就寝前に点眼することで近視の進行を抑制する効果があります。ただ、公的医療保険の対象外で現在は全額自己負担。クリニックによって金額は異なりますが、参考価格は30日分で4,380円程度。副作用はほとんどないといわれます。

株式会社トーチリレー代表取締役の神保拓也さんは、近年、読書に関して紙の本から電子書籍に移行したそうですが、リビングで電子書籍を読んでいると子どもが「パパも(スマホやタブレットを)見ているから」とデジタル端末を見て遊んでしまうため、再び紙の本に戻したことを明かします。

ただ、デジタルのメリットも感じているそうで「妻がやっていた取り組みですごく勉強になったのが、(子どもに)泥んこ遊びを(デジタル端末で)見せて興味を持たせ、泥んこ遊びができる公園に遊びに行くという流れを作っていた。デジタルとリアルの融合、これは勉強になるなと思った」と話していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 20:00~21:00 <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx

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