TOKYO MX『堀潤 Live Junction』キャスターでジャーナリストの堀潤が気になったニュースを、AIアナウンサー技術を活用して作成した<AIホリジュン>がお伝えします。今回のテーマは「宗教者が連携する『人身売買』に立ち向かう理由」です。
強制労働、性的搾取、臓器売買。見えないところで続く人身売買に、宗教の垣根を超えて立ち向かう動きが広がっています。
世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会の「人身売買禁止タスクフォース」は11月、円卓会議を開催。京都・清水寺の大西英玄さんは寺を“今を生きる人々に開かれた中継点”と捉え、宗教が持つ公共性と信頼で現場の声をつなぐと語ります。
大西さんは「宗教の公共性や信頼性を最大限活用して、例えば点と点をつなげるネットワークの構築だったり、各所に直接足を運ぶことで、現場で活躍している人々の激励だったり、なかなか届きにくい彼らの声をなるべく自身で直接聞いて、具体的に何が必要かを考えて取り組んでいます」と話します。また「行政に対しての宗教界が、常に「何かちょっとうるさいな、こいつら」ぐらいの方が必要」とも。
一方、カトリックの修道女、弘田しずえさんが携わる国際ネットワーク「タリタクム」はイタリアとナイジェリアからスタートし、今や108カ国、700を超える修道会に拡大。被害者保護と帰国支援、再被害防止を支えています。
弘田さんは、被害者が直面する困難と支援の具体的な姿を次のように説明します。
「そういう(被害に遭った)人が、例えば帰国したいだけでも、そこでまた危険な目に遭うかもしれないから、その時はシスター同士が連絡をして、『何時何分のどのフライトで行くから迎えてください』と。それですぐシェルターに行くとか、そういうものが着々と出来始めた」
さらに、「本当に“物”として売られて、物として取り扱われた人たちが、自分の名前を呼ばれて、自分の痛みや苦しみをわが事として受け入れてくれる人がいるということは、本当に救いなんですよね」と話します。
支援の第一歩は“安心できる情報の窓口”づくり。善意の押し付けとならないよう、相手の状況に即した対話を、宗教者の信頼のネットワークがその土壌になります。
弘田さんは、「一つ大事なことは「仲間」。同じ思いを持って、変えようっていう、変革のために何かをやっていく。そして、小さいことでもやったっていう達成感みたいなものを一緒に味わう。そういう仲間はすごく大事だと思う」と話します。
人身売買のような“遠い問題”を私たちの“日常”にどう引き寄せるか。それは“知ること”から始まります。





