非常に強い台風22号のため、10月9日未明から東京・伊豆諸島は激しい雨風に襲われました。猛烈な勢いで吹き付ける雨と風のためか、現地で撮影された映像には直角に倒れる木も見られました。

大雨特別警報が出されていた八丈町では一時線状降水帯が発生し、9日午後3時までの6時間の降水量は284.5ミリと観測史上最多となりました。また、猛烈な風も吹き荒れ、早朝には木や電柱が倒れるほどの最大瞬間風速54.7メートルを観測しました。
この雨と風のため、各島では建物への被害が出ています。八丈島でネイルサロンを経営する島民は「エアコンの室外機が飛んでいたり、2階の窓が割れていて、部屋中びしょ濡れ。倉庫も屋根が丸ごとなくなっていて、8割ぐらい壁なども壊れている。まさかあそこまで全部なくなっているとは思っていなかったので衝撃だった」と話しました。
気象庁は伊豆諸島の7つの町や村に出していた大雨と暴風、波浪の特別警報を9日午後2時半までに警報や注意報に切り替えましたが、土砂災害の危険度が高い状態は続いていて、厳重な警戒が必要です。
東京都は9日午後3時すぎに対策本部会議を開き、小池知事は「島しょのライフラインの早期復旧のため、町村に寄り添ったきめ細やかな支援をお願いします」と述べ、被害状況の早期把握や島しょ部への支援を指示しました。