TOKYO MX『堀潤 Live Junction』キャスターの堀潤が気になったニュースを、AIアバターの<AIホリジュン>が日本語だけでなく、英語・中国語・スペイン語でも紹介しています。今回は、静岡県で発生した竜巻被害の現場を、堀潤が現地取材しました。

9月5日に静岡県牧之原市で発生した竜巻被害から2週間が経過。堀潤が訪れたのは、最大級の被害となった牧之原市の細江地区。今も停電が続き、屋根を失った家屋には雨が入り込み、復旧の見通しが立たない世帯もあります。
取材した芳村慧さんの養父は、竜巻発生の瞬間、自宅にいた時の感想を「ドーンと来て、いきなり全部(窓ガラスなどが)割れてしまったので、部屋の角でじっとしているだけでした」と当時の恐怖を語りました。飛散物から家族を守ろうと必死だったと振り返り、「本当に怖かった」と涙を浮かべました。
復旧作業は困難を極めています。市内の道路には重機が入れない場所も多く、瓦礫の搬出などの細かい分別も求められ、停電で腐敗が進んだ冷蔵庫から漂う悪臭も住民を苦しめています。
被災した芳村さんは、支援の遅れを指摘します。「実際、対応は後手に回っていますし、行政側も被災者側もマンパワーが足りていないとすごく強く思います」と現状へのもどかしさを語りました。
芳村さんは、被害の甚大さが十分に報道されていないことへの危機感も口にします。「外から見ればこれはものすごい被害です。それが全く知られていない。このように知られないまま終わってしまうことが、ものすごく怖いんです」と訴えます。
一時は、当時の石破首相が「激甚災害」に指定する意向を表明したと報じられましたが、その後の政局の混乱もあり、話は進んでいません。芳村さんは「(首相の)辞任表明で、災害の報道を1つ消してしまった。防災庁を作った、組織を作っただけでなく、組織とはきちんと運用されて初めて活用されて回るもの。本当にもったいない」と話します。
忘れ去られることへの不安と戦う被災者の声を、実効性ある支援へとつなげられるか、今政治の責任が問われています。