TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜17:59~)。今回の放送では、「再訪したい国・日本が1位」というニュースを取り上げました。

◆再び訪れたい国、日本が断トツ1位!
大手広告代理店・電通が世界20の国・地域の1万2,400人を対象に実施した「ジャパンブランド調査」によると、“再び観光で訪れたい国”で日本が50%以上の支持を集め1位に。2位の韓国、3位のアメリカを大きく引き離した結果となっています。
また、関心のある日本での体験については「和食」が最も多く、その後「自然景勝地」、「四季の体験」などが続いています。
昨今、海外からの観光客が増加している要因について、国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソンさんは“円安”を挙げ、「中国の方も大勢来ているが、欧米からもこれまで背伸びをしないと海外旅行ができなかった人たちが、日本だったら今激安なので来ている」と言います。
その上でモーリーさんは日本がすべきこととして、外国人観光客のための動線を作ることを示唆。一方で「今は(外国人観光客が)増えすぎている。このまま円が安いとどんどん増える。それに抗うためには単価を上げるべきだが、それをやるとホテルや飲食店もそこ(外国人)にチューニングしているから単価が高いまま平均値になってしまい、日本の庶民がますます手が出せなくなるジレンマもある」と危惧。キャスターの堀潤によると、スペインでも同様な事象があり、最終的には大規模なデモに発展したとか。
経済ジャーナリストの萩原博子さんは「例えば、アメリカ・ニューヨークで暮らしている人と、日本・東京で暮らしている人は倍ぐらい年収が違う。さらにそこに円安が加速しているので、使えるお金が全然違う」と日本人と外国人の格差を指摘しつつ「最近、朝に犬の散歩をしていても外国人が増えている。多くの外国人が日本に住んでいて、(以前に比べて日本に住む)ハードルがものすごく下がっている」と実感を述べます。
◆外国人観光客が訪れたい地域は?
外国人観光客に関しては、こんなデータもあります。海外の方が訪れたことがある、もしくは訪れたい都道府県の1位は「東京都」。次いで「北海道」、「大阪府」、「京都府」が上位を占めており、ここ10年間上位はほぼ固定化されていることが分かりました。一方で、地方都市に一度でも訪問した場合の満足度は96.2%。再び地方に訪れたいという方は93.4%とともに9割を超える高い水準となっています。
調査を担当した電通・ジャパンブランドプロジェクトチームの李プランナーは、今回のデータがオーバーツーリズムの解消方法を考えるきっかけになるのではと語ります。「需要の分散を考えるにあたり、まずどこに集中しているか、どこに集中する可能性があるのかという現状の把握が非常に重要になる。なのでこのデータを活用し、需要が集中しているところをまず把握し、それを踏まえた上でどう分散させていくのか、その方向性を考えていくことにつながると思う」と分析します。
堀も、外国人観光客の分散には賛成の様子。元裁判官で国際弁護士の八代英輝さんも賛同しつつ、さらには交通網もより分散させていくべきとも。
一方、萩原さんは「海外の方を見ると『歩くのが好き』だとか、私たちと違ったところに喜びを見出している方もいる。そういったところも考えていくべき」と外国人の趣向性をより考えるべきと訴えると、モーリーさんも「(日本人と外国人では)文化も価値観も全然違う」と同意。さらにモーリーさんは、「それこそ新幹線のアナウンスなども何とかしてほしい。機械で喋らせているが、チグハグで意味が通っていない。日本人に向けて合意が取れる日本語をそのまま英語に翻訳していてニュアンスがない。もっとプロアクティブに外国人が気になることを調べていくべき」と日本の改善点を指摘していました。
<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 17:59~19:00(※18:55終了の場合あり) <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx