東京・豊島区西池袋の公道上に、新たに公衆喫煙所がオープンしました。9月10日の定例会見で豊島区の高際みゆき区長は「池袋西口にはポイ捨てや受動喫煙で苦情が数多く入っていたが、コンテナ型喫煙所を9月1日に作った」と発表しました。

これまで豊島区で問題視されていたのが“喫煙所が少ない”という問題です。今年3月、TOKYO MXと豊島区が協力して、地域住民などと地域の課題を話し合う『パブリックミーティング』を行った時にも話題に上がっていました。当時、豊島防犯アイドルとして防犯活動などを行う宇崎真里愛さんは「パトロールしていると、西口の裏路地に(喫煙の)“闇スポット”がある」、さらに地元商店会の副会長・前原一仁さんも「ずっと前から私も気になっていた。昔は公園に喫煙所があったが、いろいろな理由でなくなって、人だまりになっている所に移ってきた形」、番組キャスターでジャーナリストの堀潤も「闇スポットは闇スポットで(たばこが)好きな人たちにとっての場所になっている」などと、喫煙所以外の場所、いわゆる“闇スポット”での喫煙が指摘されました。
今回、区民の声を受けて行政が動いた形となりました。10日の区長会見でTOKYO MX記者が「パブリックミーティングで地元住民から喫煙所が少なく“喫煙闇スポット”ができているという指摘もあった。区長としてどう受け止め、今回の喫煙所を開設に至ったのか」と質問すると、高際区長は「まさに闇スポット対策で今回やっている。パブリックミーティングでは地域の人も来て、本当に良い意見交換ができた。喫煙所はいったんなくしたが、街の美化と、区民・豊島区に来た人たちの健康被害を何としても防止するという両方の意味で、公設喫煙所の開設に久方ぶりに臨んだ」と説明しました。
<池袋駅西口に新喫煙所 MXの番組議論が政策“後押し”>
豊島区では2018年に条例で全ての区立公園を禁煙にして喫煙所を撤去しましたが、区には喫煙できる場所を求める声も届くようになっていたということです。
こうした中、TOKYO MXと豊島区が3月に行った『パブリックミーティング』では、喫煙所の撤去の結果、池袋駅西口の路地裏に路上喫煙者が集まる“闇スポット”ができていることや、喫煙場所の必要性などの意見が出ました。
豊島区は5月、池袋西口公園前に喫煙所を設置することを決定し、9月1日からの利用開始につながりました。