「おもちゃ」市場規模1兆円超に…大人の需要増で過去最高 猛暑でも安心のおうち遊びも

2025.08.30(土)

10:00

国内最大級のおもちゃの祭典「東京おもちゃショー」が、東京ビッグサイトで8月31日まで開催されています。少子化が進む中でも国内のおもちゃ市場は5年連続で伸びていて、市場規模は過去最高を記録しています。200社を超える企業が参加し、およそ3万5000点のおもちゃが集まります。

国内最大級のおもちゃの祭典「東京おもちゃショー」が、東京ビッグサイトで8月31日まで開催されています。少子化が進む中でも国内のおもちゃ市場は5年連続で伸びていて、市場規模は過去最高を記録しています。200社を超える企業が参加し、およそ3万5000点のおもちゃが集まります。

会場にはさまざまなおもちゃが並び、家にいながら宝探しができる『お宝発見!金属探知機』や、スマートフォンでは撮ることのできない、どこか懐かしい写真がその場ですぐにプリントされる『PRINT CAMERAプリカ』なども展示されています。撮影するとすぐにモノクロ写真が出てくるこのトイカメラには、フレームも60種類と豊富です。

日本玩具協会によりますと昨年度=2024年度のおもちゃの市場規模は1兆992億円で、前年度より7.9%=金額ベースで802億円も伸び、過去最高を更新しています。その最大の要因が、今や3000億円市場にまで成長した「トレーディングカードゲーム」です。カードゲームは年間4000万人を上回る見込みのインバウンド需要や、子ども心を持った大人の意味を持つ“キッズ”と“アダルト”を掛け合わせた「キダルト層」といった、経済力のある層からの需要が特に伸びているということです。日本玩具協会の担当者は「大人が自分のためにおもちゃを買うという状況が起きている。それをお互いにSNSで知らせ合う時代。そういう点では、SNSが時代を変えている・遊び方を変えている・カルチャーを変えていることは大きい」と分析します。

今も続く猛暑を乗り切るためのおもちゃも注目されています。室内でペダルをこいで運動をしながら、テレビにつないで数字を数えたり考えながら進む“運動と知育の両方ができるおもちゃ”『アンパンマンサイクリング』という商品もあります。文部科学省が推奨する幼児の運動時間は毎日60分ですが、熱中症の危険から十分な外遊びができない今、室内で運動不足を解消しながら数字の大きさなどを学べるというおもちゃです。

また、昭和・平成で2度ヒットした『ブタミントン』は令和版として羽根が改良され、空中浮遊時間が長くなり、涼しい室内でも熱い戦いで盛り上がることができます。

子どもだけでなく大人や外国人と、幅広いターゲット層で需要が拡大し続けるおもちゃ業界──。今後もさらなる伸びに注目です。

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