年齢や障害の有無にかかわらず、全ての人が快適に暮らすための「ユニバーサルデザイン」を取り入れた製品などの展示が東京・板橋区役所で始まりました。会場には子どもの力でも簡単に扉を開けられるようになる取っ手や、子どもだけでも簡単に着替えることのできる“前後裏表のない服”など、さまざまなユニバーサルデザインのものが展示されています。

ユニバーサルデザインは年齢や性別、国籍や障害の有無にかかわらず快適に暮らせるよう配慮されたデザインのことです。会場には子どもだけでも簡単に使えるよう設計された製品や、視覚に頼らず触覚を使って遊ぶことができるカードゲームが展示されています。
また、絵の中から困っている人を探して自分には何ができるかを考えるコーナーや、クイズ形式でユニバーサルデザインについて学べるパネルもあり、社会の多様性について理解を深めることができます。
会場を訪れた男の子(10)は「個人差でみんなの見え方や体など、一人一人がみんな違うんだよってことを教えていて、いいと思いました」、60代の女性は「全員が便利だと思えることが『ユニバーサル』だと聞いた。みんな同じ目線でというのが大事だと思ったので(孫に)伝えられたらいい」などと話していました。
展示会の担当者は全ての人が暮らしやすい「ユニバーサルな街」の実現に向けたきっかけになってほしいとして「世の中には困っている人たちがいて、それに気付いている人も気付いていない人もいると思うが、気付いている人は行動できるようになってほしいと思うし、気付いていない人がもしいるようだったら『世の中にはいろいろな人がいる』ということを知るきっかけになってほしいなと思う」と話していました。
この展示会は板橋区役所で8月1日まで開催されています。