高校野球東京大会について、7月5日から始まった西東京大会も決勝戦を迎えました。今大会5試合で失点ゼロという圧倒的強さで勝ち上がってきた第1シードの東海大菅生と、準決勝の試合を劇的なサヨナラ勝ちで制し2年ぶりの夏の甲子園を目指す日大三が対戦しました。

東海大菅生のエース・上原の帽子に書かれた「圧倒」の文字の通り、今大会、投打にわたって他を圧倒してきた東海大菅生ですが、3回ウラ、上原が日大三打線につかまります。日大三は2アウト2塁・3塁の場面で3番・キャプテンの本間がセンター前に抜ける先制タイムリーとして、東海大菅生から“今大会初めての得点”を奪います。さらに日大三は準決勝でサヨナラホームランを打った4番・田中の打順に回り、フェンス直撃のスリーベースで1点を追加し、日大三がリードを広げます。
続く4回表、東海大菅生も反撃に出ます。ノーアウト1塁・3塁で、5番・佐藤がレフト前へのタイムリーなどで2点を返すと、5回表にはまたしても佐藤のタイムリーで逆転します。
しかし4回ウラ、日大三打線の猛攻が始まります。1アウト1塁・2塁の場面で、3回に先制のヒットを放ったキャプテンの本間が再び、今度はレフトの頭上を越えるタイムリーツーベースで逆転すると、8回ウラには4番・田中の犠牲フライなどでさらに2点を奪い、東海大菅生を突き放します。そして9回表、最後のバッターをセンターフライに打ち取り、日大三がシーソーゲームを制し、2年ぶりに夏の甲子園への切符を手にしました。
日大三の本間律輝主将は「この日のためだけに練習をしてきて、本当によかった。去年の先輩たちの悔しい思いも背負って、自信を持って戦い抜きたい」と決意を語り、甲子園大会での活躍を誓いました。
■西東京大会(29日・決勝)
日大三 8-4 東海大菅生
<東京代表は「関東第一」「日大三」>
東京代表の2校は、東東京が関東第一(2年連続・10回目)、西東京が日大三(2年ぶり・20回目)に決まりました。全国大会は、8月3日の組み合わせ抽選会で対戦相手が決まり、5日から22日まで(予定)兵庫県西宮市の甲子園球場で行われます。