東京都内は7月10日も日中は厳しい暑さとなりました。こうした中、夏野菜の価格にも影響が出ています。

東京・墨田区業平にある安さを売りにしているスーパーでは、平年キュウリの値段は3本で100円だったということですが、この日は2本で100円となっていました。また、トマトやピーマンの価格も2割から3割ほど値上がりしているといいます。買い物客は「ズッキーニとか去年ほど安くない。(家計への影響は)コメも高くなっているし それでも食べるものを減らすと元気がなくなるし子どもの成長にも影響するので、食べるものはなるべく削らないようにしている」などと話していました。
農林水産省によりますと夏野菜の高騰は、春以降に気温が乱高下したことにより野菜の生育に影響が出たことが主な要因だということです。
この店を経営する五味さんは競売でなるべく安い野菜を仕入れたり輸送コストを削減したりと、さまざまな工夫で野菜の価格高騰を乗り越えたいと話しています。その一方で「早朝から仕入れに行ったり、経費削減を工夫している。(店に)安いイメージがついているので、非常に疲れる」と悩みも明かしてくれました。
猛暑の影響を受けた野菜をお得な値段で販売する動きもあります。
品川区の青果店で11日まで実施されているのは、サイズが大き過ぎるなどの理由で本来では廃棄されてしまう規格外となった白ナスの詰め放題です。販売されている白ナスは安定的に出荷ができるよう種まきの時期をずらしていたものですが、猛暑の影響で一気に生育が進み、収穫作業が追い付かず、畑で大きくなり過ぎてしまったということです。ただ、味には問題はなく、フードロス削減につなげようと低価格での詰め放題が実施されました。来店客は「もったいないなって正直思うところもあるので、規格外でお得に買えるのなら子育て世代にはだいぶ助かる」「みんながうれしいと思う。せっかく作った人がいるのに捨ててしまうのはナスたちもかわいそう。でもそれで私たちがお得に頂けるのはすごくありがたい」などと話していました。
企画した会社の担当者は「ちょっと大きいとかちょっと傷があるだけでなかなか流通に乗らない野菜が多い中で、少しでもこういう取り組みを通じて多くの人においしいものを、なるべく無駄にしないで食べられることを知ってもらえるといい」と話しています。