子どもとずっと2人きり、大人と話す機会がない…子育て中に多くの親が感じる孤独・孤立を解消する取り組みを紹介
2025.07.01(火)
06:50
TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜17:59~)。育児の悩みを解決に導く「トヨサキ育児っと」のコーナーでは、産後の孤独・孤立解消に貢献している取り組みを紹介しました。

◆約4人に3人が子育て中に孤独・孤立を実感
地域コミュニティアプリ「ピアッザ」の運営会社が子育て中、もしくは子育て経験者998人に行った調査によると、「子育て中に孤独・孤立を感じたことがある」と回答した女性は74.2%。これは男性の約2倍にのぼります。また、どんな時に孤独を感じるかという調査に関しては、1位が「子どもと2人きりでいる」。2位が「大人と話す機会がない」。そして、多くの人が、第1子が0歳のときに最も孤独を感じているそうです。
この結果に、元衆議院議員の金子恵美さんは「そうだと思います」と納得の様子。「ただ、私は出産して2ヵ月で仕事に出ていたので、外に出ているほうがむしろいろいろな人に会えるんですけど、家のなかにずっといるというのは……子どもと2人きりというのはいろいろなことを考えてしまうので、気持ちはわかります」と実体験を踏まえて語ります。
キャスターの豊崎由里絵も「0歳児を育てているときは、ネットスーパーが来たときの『はい』という返事で初めて今日初めて声を出したなって思ったり、ドアを閉めたら1日の会話が終わってしまって、あとは大人とは誰も会わないので、ずっと黙っているというのがどんどんネガティブな感情を生んでしまった経験がある」と当時を振り返ります。
◆産後の居場所に「赤ちゃん食堂」
そうしたなか、東京・板橋区では赤ちゃんがいるパパ・ママに居場所を提供する取り組み「赤ちゃん食堂ねるこ」が開かれています。
これは月に1回行われ、0〜1歳児の親子が参加可能。親子で食事を楽しめます。しかも、食事中は助産師や保育士、学生などのボランティアが赤ちゃんのお世話をしてくれるので、お母さんは大人同士おしゃべりをしながら食事を楽しむことができます。
育児に追われ、自分の食事もままならないお母さんたちがゆっくりと過ごせる場を提供しようと始まったこの取り組みは、産後の孤独・孤立対策にもつながっているそう。
neruco代表理事の酒井広美さんは、「『家でゆっくりご飯を食べられない』といった話を伺うと、昔みたいに祖父母が近くにいてご飯を作ってくれたりとか、そういうことが少なくなっているのかなと思います。地域のママたちが集まって、そこで仲良くなって、子育てを頑張ってもらうというところで、ご飯を食べながらコミュニケーションをとることがコミュニティ作りのコンテンツとしていいなと思っていて、居場所としてできたらいいなと思い始めた」とこの取り組みを始めた経緯を語ります。
利用者からも「大人と喋れるとちょっとホッとする」、「先輩のママにいろいろ教えていただきながら、ご飯を食べられる機会がすごく有意義だった」と感謝の声が多く寄せられていました。
なお、こちらは赤ちゃんが食べる離乳食は無料。大人は出汁からとった煮物や味噌汁など季節の野菜を使った和食中心の手作り料理を500円で楽しむことができます。
豊崎は、「独身時代に友達と約束をしてご飯に行くとかはあっても、近所の人とご飯にいくってないじゃないですか。子どもが産まれて、それをいきなりやるってちょっとハードルが高かったりするので」とこの取り組みを高く評価。
また、タレントの山崎怜奈さんは「私も幼少期は地域の保育ママさんみたいな面倒を見てくださる方に預けられていたんですけど、一緒に預けられていた子ども同士、親同士、今でも仲がいい」と自身の経験を話しつつ、「こうした施設はある地域はあるんですけど、多いわけではないと思うので、こういう親御さんにとってもお子さんにとっても縁が繋がる場所がたくさんあったら情報交換もできて安心しますよね」と言います。
金子さんもこうした施設をもっとクローズアップしていくべきと訴え、「支援というところでいうと、まずは(子どもを育てる)母親が幸せじゃないと」と話していました。
<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 17:59~19:00(※18:55終了の場合あり) <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx