農林水産省は関税のかからない「ミニマムアクセス」=最低輸入量で輸入するコメの初回の入札を、例年より3カ月前倒しして6月27日に実施しました。会見で小泉農水相は「まずはコメの価格高騰を抑えて消費者に安心してもらい、コメ離れを防ぐことが重要と考え、入札前倒しを実施することにした」と説明しました。

初回入札の3万トンのうち主食用は2万7000トンで、9月下旬に事業者に引き渡します。政府備蓄米に加えて輸入米も早期に市場に放出することでコメの不足感を解消し、高騰する価格の引き下げにつなげる狙いがあります。これまで毎年9月以降に複数回の入札を実施してきましたが、今年度は初回だけでなく、その後の入札日程も早める方針です。
一方で小泉農水相は高い関税がかけられた外国産のコメの輸入が増えている状況に懸念を示し、価格高騰対策を継続して行い、国内の農家を守っていく姿勢を示しました。小泉農水相は「米価高騰をこのままにしておいたら、外国からのコメがこれだけ伸びているような状況がさらに加速化しかねない。改めて、コメ離れを防ぐ、そして外国産がさらに入ってくるような状況を食い止める。こういったことのためにも米価高騰対策は引き続きまだ緩める状況にない」と述べました。