小学生に多い病気第2位の“虫歯”は早めの対策が重要! 江戸川区で実施し実施に虫歯が減った、効果的な取り組みを紹介
2025.06.26(木)
06:50
TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜17:59~)。育児の悩みを解決に導く「トヨサキ育児っと」のコーナーでは、子どもの“虫歯予防”について取り上げました。

◆子どもの虫歯を防ぐ効果的な取り組み
文科省の2024年度学校保健統計によると、虫歯は小学生に多い病気の第2位。将来的に歯がなくなったり、全身の健康への悪影響につながることから若い頃からの虫歯予防が必要とされています。しかし、家族の収入や住んでいる地域などによって“健康格差”があるのが現状です。
そうしたなか、この健康格差を解消する取り組みを取材しました。
訪れたのは、江戸川区立上小岩第二小学校。子どもたちは給食後、入念に歯磨きをし、さらには全員そろってうがいを始めました。子どもたちが行っていたのは、フッ素が入った洗口液でのうがい「フッ化物洗口」です。
これは江戸川区で2023年度から始まった事業で、週に1回、学校でフッ化物でのうがいを行うことで健康な歯の表面をより丈夫にし、虫歯になりかけの歯を修復する効果も期待できます。
この経緯について、江戸川区の給食保健係・鈴木係長は「(江戸川区は)小学校・中学校の虫歯の罹患率が東京都の平均と比べると悪かった。2028年度までに江戸川区立の小中学校全てでフッ化物洗口を実施する計画で予定しており、現段階では97校中61校でフッ化物洗口を実施している」と説明します。
子どもたちは担任の先生から一人ひとり決められた量の洗口液が配られ、うがいの方法をまとめた映像を参考にしながら行います。こうして正しいやり方や実施理由を理解した上でうがいを続けたことで子どもたちにはある変化が。同校の養護教諭・屋田さんは「自分の歯への興味関心が増えたと思う。歯科検診の結果も去年と比べ、虫歯がある子どもの人数が減った」と言います。
ちなみに、動画を観ながらうがいする理由はもうひとつ。自由にやらせると洗口液をすぐに吐き出してしまう子どももいるため、決まった時間うがいさせるべく動画を観ながら行っているそうです。
この取り組みに気象予報士でフリーキャスターの根本美緒さんは「学校でやってくれるとすごくありがたい」と絶賛。
タレントの山崎怜奈さんからは「大人も見習って今からでもやったほうがいい」との声が。
また、元裁判官で国際弁護士の八代英輝さんは「(虫歯予防については)経済格差や地域の違いもあるが、子どもの頃に気を遣ってあげないと大人になって後悔させてしまうことになる。どう習慣付けるかは大事」と指摘します。
なお、集団でフッ化物洗口を行っている地域は、実際に効果が出ています。新潟県は保育所・幼稚園・小学校・中学校などで40年以上フッ化物洗口を続けており、その結果、12歳の子どもの虫歯の数は、20年以上連続で全国最少。厚労省は、虫歯の健康格差を縮小するためにフッ化物洗口を推奨しています。
そして、フッ化物による虫歯予防は家でもできます。キッズデンタルクリニックの坂部院長は、歯磨きをきちんと行うことを前提としつつ、家庭でフッ化物による虫歯予防で使用できる3つのものを紹介。
まずは“歯磨き粉”。そして、うがいをするだけで手軽に使えて、子どものセルフケアにも使用しやすい“洗口液”。もうひとつは“ジェル”。これはうがいができない低年齢の子どもにも使うことができ、歯の表面に長くフッ素がつくということで最も効果がでやすいそうですが、歯磨き粉と洗口液、歯磨き粉とジェルなど3種を併用すると良いとのことでした。
<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 17:59~19:00(※18:55終了の場合あり) <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
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