ミャンマー大地震で孤立、深刻な水不足に…劣悪な環境のなか現地で命をつなぐ日本人医師にインタビュー「命をつなぐために助けてほしい」

2025.06.16(月)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜17:59~)。5月27日(火)放送の「New global」のコーナーでは、大地震の発生から2ヵ月が経過したミャンマーで生命をつなぐ支援を行う林健太郎医師に話を伺いました。

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜17:59~)。5月27日(火)放送の「New global」のコーナーでは、大地震の発生から2ヵ月が経過したミャンマーで生命をつなぐ支援を行う林健太郎医師に話を伺いました。

◆発生から2ヵ月が経つも、いまだ悲惨な状況に…

今年3月28日に発生したミャンマー大地震。発生1ヵ月後の軍政発表によると死者は3,700人以上、負傷者は5,100人以上。一方、国連の発表では、630万人もの人たちが支援を必要としています。

しかし、現場はいまだ非常に厳しい状況です。なぜならミャンマーは2021年2月にクーデターが発生。地震後も国軍は少数民族地域に対して空爆を行っています。

そうしたなか、日本人医師の林健太郎さんは、現地で支援活動を続けています。そこで今回は、一時帰国中の林医師に話を伺いました。

現在、林医師が拠点とするザガインは孤立し、「雨が少ない地域で今回大地震が起きた。私たちの地域では水が枯渇している」と深刻な水不足であることを明かします。飲み水だけでなく生活用水も不足しており、特にトイレの衛生環境は劣悪だとか。

現在は給水車2台で給水支援を行っているものの、それでは足りず、さらには市民病院が崩壊。水だけでなく医療も行き届いていない状況だということです。

地震の影響で入院や十分な検査ができないなか、林医師らは必死に対応してきましたが、比較的診療の環境が整っていた海外の医療チームなども現地から撤退。今、現場ではクリニックの新規開設や心理社会的支援、訪問診療システムなど、中長期的な体制作りが必要なものの、人材・物資ともに不足しているそうです。

そうした現状を伝えつつ、林医師は「戦いは悪。怒りは悪。それを乗り越えたところに人との信頼は生まれる。人を救うために、命をつなぐためにいろいろ助けてほしい」と訴えます。

林医師のチームはザガインの人々を救うべく、クラウドファンディング「ミャンマー大震災孤立地域ザガイン市避難所・緊急給水車プロジェクト」(https://readyfor.jp/projects/157337)を実施中です。

今回、林医師を取材したキャスターの堀潤は「なんとか水を運ばなくてはいけない。そのための車、人、タンクが必要で、先生方は今、必死に資金を集めています。ぜひみなさん力を貸していただきたい」と視聴者に呼びかけます。

気象予報士でフリーキャスターの根本美緒さんは、「このことが日本でそんなに報道されていないことが問題。まずは知ること」と問題提起します。

一方、microverse株式会社 CEOの渋谷啓太さんは「最近すごく思うのは、日本はいい感じに世界から離れた場所にいるからこそ、短期と中長期、バランスのとれた支援の意思決定が大事だと思っていて、中長期的なアイデアや介入の仕方が、僕らが一番バリューを出せるところだと思う。厳しい決断を含め、フラットに世の中を前に進めるような意思決定ができるといいなと思う」と率直な感想を述べていました。

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<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 17:59~19:00(※18:55終了の場合あり) <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx

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