東京・江東区の東京ビッグサイトでブライダル業界のビジネス展示会「ブライダル産業フェア」が開催されました。

100社以上が参加した今年のトレンドについて、ブライダル産業新聞社の権藤咲さんは「ブライダル業界でも調理人材やウエディングプランナーといった人材不足はかなり課題になっている。働き方改革につながる企業のブース出展も今年は多い』と話します。業界関係者およそ600人を対象とした課題に関する調査では「集客」に次いで「人手不足」が2位で、さらに人手不足に伴い、重要となる「業務効率化」も4位となっています。
そうした中で注目されるのが働き方改革につながる「オンライン化」です。東京・新宿区のIT企業では、結婚式に向けた打ち合わせのオンライン化サービスなどを提供し、コミュニケーションの効率化を図っています。IT企業・TAIANの米倉元気取締役は「全ての裏側の業務をゼロにしていく取り組みをしている」として「今までは分厚いファイルを持ちながら、結婚式準備のために毎回、式場に行かねばならなかったが、スマホ1つあれば結婚式の準備が進められるような仕組みになった」といいます。
新郎新婦はプランナーに理想の式のイメージをオンラインで共有できます。また、ドレスや花を扱う業者にも情報を即座に送ることができ、打ち合わせの時間や回数が短縮され、人手不足解消につながっているということです。
さらに結婚式場でも新たな取り組みが導入されています。現在リニューアル工事を行っている東京・港区の結婚式場・八芳園では、VR(仮想現実)で結婚式会場を選ぶことができます。移動することなく新郎新婦の視点でさまざまな会場を見ることができ、業務を効率化しながら集客につなげる狙いです。八芳園・BX推進事業部の治郎隆宏事業部長は「去年の3月・4月(リアル内覧)と比べ、今年の3月・4月(VR内覧)は受注率が4%以上上がっている。実際にどのような挙式ができるのかVRで見てもらえるところは、お客さまに選んでいただけているところの一つ」だと分析しています。