JR武蔵野線と西武線2028年度めどに直通運転へ 徒歩4分の乗り換え移動解消に「期待」と「不安」

2025.06.12(木)

10:20

東京・埼玉・千葉の3都県をつなぐJR武蔵野線と埼玉県飯能市と東京都心を結ぶ西武池袋線を直通運転とする方向で、JR東日本と西武鉄道が検討していることが分かりました。実現すれば、両社の路線の直通は初めてとなります。

東京・埼玉・千葉の3都県をつなぐJR武蔵野線と埼玉県飯能市と東京都心を結ぶ西武池袋線を直通運転とする方向で、JR東日本と西武鉄道が検討していることが分かりました。実現すれば、両社の路線の直通は初めてとなります。

現在、両線に接続駅はありませんが、東京・東村山市のJR新秋津駅と埼玉・所沢市にある西武線の所沢駅の間には鉄道車両の移動や搬入などに使用されている線路があり、これを活用して2つの路線をつなげる構想になっているということです。

では直通運転によってどのような効果が期待できるのでしょうか。JR新秋津駅から西武線の秋津駅への乗り換えは、改札を出ておよそ400メートルの距離を徒歩での移動になります。実際にどのぐらいかかるのか歩いて測ったところ、記者の足で4分20秒ほどかかりました。

両駅の間はこの日の朝も通学や通勤をする人たちが乗り換えのために列をなして行き交い、およそ4分間の徒歩移動が不要になることに対して期待の声が聞かれました。両駅の利用客からは「乗り換え時間もかかるので便利になると思う」「きょうみたいに雨が降ると面倒だなと思う。直通できたらすごく便利になる。すごく期待している」などといった声も聞かれました。

利便性の向上に期待が高まる一方、2つの駅の間にある商店街で20年ほど弁当店を営む鈴木さんは、乗り換えで行き交う人に買い物客が多いことから複雑な思いを抱えています。鈴木さんは「わが家としては生活の一番の収入源なので大変だなと思う。複雑な気持ち」と不安を口にしました。

JR東日本によりますと新たな観光需要の創出なども目的としていて、2028年度の実現を目指して検討を進めるということです。

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