備蓄米に長蛇の列 購入した家族「ありですね」

2025.06.03(火)

10:20

流通を始めた「備蓄米」を求め、5月31日・6月1日の土日、スーパーでは備蓄米を求める人々の長い列ができました。

流通を始めた「備蓄米」を求め、5月31日・6月1日の土日、スーパーでは備蓄米を求める人々の長い列ができました。

随意契約で売り渡された2022年産の備蓄米の販売は、31日から一部の小売店で始まりました。1日に先行販売が行われた大手スーパーマーケット・イオンの東京・品川区の店舗では、開店前におよそ700人が列をつくりました。開店の午前8時の1時間半ほど前の午前6時半すぎには、備蓄米を求める人々の列はすでに2階まで延びていました。

妻の期待に応えようと2番目に並んでいた区内に住む梁取琉都さん(26)は「午前3時半すぎ、4時前ぐらいから並んでいる。コメが高く子どももいるので、コメが高いと厳しいなという思いで、備蓄米買おうかなと(並んだ)」と話していました。そして梁取さんも午前8時の開店と同時に入店し、無事に備蓄米を購入できました。梁取さんは「やっと買えました」と話し「食べるのは楽しみですか」と記者が尋ねると「そうですね。帰って食べようかなと思います」と笑顔を見せました。

夕方、梁取さんの自宅では買ったばかりの備蓄米を食べようと、早速夕食の支度に取りかかっていました。梁取さん一家では琉都さんの実家から届いたコメも年明けには底をつき、その後は価格の高騰を受け、満足できる量を買えなかったそうです。妻の洋子さんは「やっぱり1カ月5キロだとぎりぎり足りないぐらい。高いとそんなに頻繁に買えないので、子どもだけご飯をいっぱい食べさせて、大人はパンや麺でつないでいた」と語り、琉都さんも「最近、そばが多いよね」と振り返りました。

子どもを優先し夫婦で我慢を重ねた日々を経て、深夜から並んで手にした備蓄米は、無事炊き上がりました。

購入に備えて古米の炊き方なども調べていたそうですが、味を比べるため、この日はあえて普段通り炊いてみたといいます。「香りはどうですか」と記者から聞かれた琉都さんは「普通。臭くない」と答え、洋子さんは「臭くないけれど、ちょっと違う。若干、なんか酸っぱいにおいなのかな」と印象を語りました。やや酸味のあるにおいが気になるそうですが、肝心な味については娘さんも「おいしい」、琉都さんは「普通においしいけど、ちょっと硬いかな」、洋子さんも「でも思ったより硬くない」と感想を語りました。新米に比べると甘みが弱いと感じたということですが、価格が手頃だとして梁取さん一家は今後も備蓄米を購入する方針です。琉都さんは「全然ありですね。おいしい。食べられる。ありですね。2000円でこれならありですね」と話しました。

2人に“政府に期待すること”について聞いてみると「前が安過ぎたというのは本当にそうだと思うので、適正な価格で手に入るようになってほしい。(5キロ当たり)3000円台ではあってほしい」(洋子さん)、「(3000円台ならば)財布にもありがたいし、お金がたまったら旅行にも行けるので」(琉都さん)と話していました。

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