<首都決戦2025>都議選まで1カ月 各党幹部「首都決戦」に思いは…

2025.05.23(金)

10:30

東京都議会議員選挙の投票日まであと1カ月となりました。6月22日に投開票が行われる都議選には平成以降で最多となる280人以上の立候補が予定されていて、主要政党の候補はほぼ出そろっている状況です。各陣営は7月に見込まれる参議院選挙の前哨戦と位置付け、幹部が街頭演説に駆け付けるなど、すでに動きが活発化しています。都議会に会派を持つ政党の幹部らに「首都決戦」への思いを聞きました。

東京都議会議員選挙の投票日まであと1カ月となりました。6月22日に投開票が行われる都議選には平成以降で最多となる280人以上の立候補が予定されていて、主要政党の候補はほぼ出そろっている状況です。各陣営は7月に見込まれる参議院選挙の前哨戦と位置付け、幹部が街頭演説に駆け付けるなど、すでに動きが活発化しています。都議会に会派を持つ政党の幹部らに「首都決戦」への思いを聞きました。

都議会の最大会派である自民党は政治資金パーティーを巡り、現職の都議ら26人が政治資金収支報告書に不記載があったことを受け、幹事長の経験者を非公認とする対応を取っています。井上都連会長は「幹事長経験者6人は公認の見送り。覆ることはないので非公認」と明言しています。現在30議席の自民党は今回42人を公認するほか、不記載問題で非公認とした6人も立候補し、強い逆風の中での「第1党の維持」を目指します。井上都連会長は「都議会自民党パーティーの政治資金の問題は謙虚に猛省して改革を行っていく。その上で、都議選なので、これからの東京の未来を考え、われわれとして政策を訴えていく」としています。

小池知事が特別顧問を務める地域政党・都民ファーストの会は、小池知事が幹部らの事務所開きを訪れ「都民、さらには世界の中の東京なので、しっかりと輝く東京であり続けるためにも頑張ってほしい」とエールを送るなど、知事と都議会とのつながりの強さを強調しています。2017年の選挙では第1党となりましたが、現在は第2党の26議席で、今回の都議選では37人を公認し「第1党の奪還」に挑みます。森村代表は「結果として都民が自民党から離れてこちらに来るかもしれないが、そこを狙いにいったり受け皿を作る意識はない。これまで進めてきた『東京大改革』の実績とビジョンをしっかりと都民に示し、選んでもらいたい」と気を引き締めます。

公明党の東京都本部代表を務める岡本衆院議員ら幹部は積極的に候補予定者の演説に参加し、国政で連携する自民党への厳しい姿勢を示し、党の政策実現力をアピールしています。岡本都本部代表は演説の中で「自民党は今も国民の怒りを買う問題を連発している。その中で私たちは交渉のテーブルに野党の皆さんに着いてもらい、自民党にも厳しいことを伝え、一つ一つ政策を前に進めてきた」と実績を強調します。去年=2024年の衆院選で議席を減らすなど苦戦を強いられた公明党は都議会で現在23議席ですが、今回は候補者を絞り、1人減らした22人を擁立する方針で、9回連続となる「全員の当選」を果たすと意気込みます。岡本都本部代表は「厳しい結果があった。そこで改めて自分たちの原点を見つめ直し、今後の約束も言ったことは必ずやり切ると伝え、勝ち抜いてバッジを着けて、政策・結果で返していきたい」と訴えます。

共産党の小池書記局長は候補予定者らが集う合同演説会で「稼ぐ東京よりも、住み続けられる東京にすることが都政の役割ではないか」と訴え「反小池都政」を強く打ち出し、支持基盤の強化を図っています。現在19議席の共産党は今回24人を擁立し、「野党第1党を死守する」と目標を掲げています。小池書記局長は「国政と同じような裏金、まるで悪いところを国会議員から学んだかのように都議がやっていたのは大きな怒りになった。都議選の大きな争点にしたい」と話しています。

立憲民主党の野田代表は「都議会も変えないといけない。いつまでたっても都ファ・自民・公明、小池知事のポチみたいな人たちばかりでは世の中良くならない」と演説し、小池知事を支持する都議会の勢力であるいわゆる“知事与党”への批判を強めています。現在12議席の立憲民主党は21人を公認していて、都議会で共に小池知事に対峙(たいじ)する共産党との候補者のすみ分けを図り、“知事与党”の過半数割れを狙います。野田代表は「国政と同じように裏金の問題は都議会自民党にあるし、東京都連にもある。解明は小池都政を支える側の人にはできない。われわれの仲間を増やすことが大事」と述べています。

東京都議会議員選挙は6月13日に告示され、6月22日に投票日(即日開票)を迎えます。

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