TOKYO MX『堀潤 Live Junction』キャスターでジャーナリストの堀潤は、アメリカ・ニューヨークにある国連本部で政策提言を行った日本の子どもたちを取材しました。

国連を支える「世界こども未来会議」の日本から選抜された小学4年生から中学1年生の子どもたち12人は、UNIS(国連インターナショナルスクール)に通う世界中の子どもたちと触れ合い、「平和」と「気候変動」について議論しました。その上で、ニューヨークにある国連本部で政策提言を行いました。
提言発表を前に、子どもたちは「緊張もあるが、ついに国連本部に入るので楽しみ。平和になることを考え、そこにつながるための考えを伝えたい」「今までよりも良い世界・国にしたいので、それに関われるような発表をしたい」「気候変動や地球の課題をこのように改善したいということを届けたい」「子どもにしか出せない素直で率直な意見を出したい」などと抱負を語りました。
国連本部の中に入った子どもたちは、各国の代表者が国際問題について議論する大会議場で記念撮影し、その後、自分たちが考えた平和と気候変動についての政策集を国連本部の幹部に手渡しました。政策集には“幸せのサイクル”を生み出すために相手との違いを受け入れ興味を持つことや、温室効果ガスを減らすために生ごみを肥料にするアイデアなど、子どもの視点での政策が盛り込まれています。提言を受け取った国連本部・グローバルコミュニケーション局のヴィンセンツォ部長は「このイベントには毎年、私たちの大切なお客さんである子どもたちが来てくれる。私たちは将来の国連の協力者となる存在として彼らに期待しているし、このような交流を今後もピースコミュニケーション財団と続けていけることを願っている」と語りました。
続いて、子どもたちは国連本部にある会議室へ向かい、平和と気候変動の具体的なアクションについて議論を交わしました。そして、チームごとに課題解決に向けた行動計画を発表しました。
気候変動アクションについて議論を交わしたチームでは、UNISの学生が「いくつかの行動としては、リサイクルをすること、ごみをポイ捨てしないこと、電気や水の使用を最小限にすることができる」、日本からの参加者は「太陽光パネルや原子力などの持続可能なエネルギーの使用は二酸化炭素排出量を削減する」と発表しました。同じく、気候変動について議論した他のチームからは「より多くの人が環境について話し合い、考える場を提供することで、地球温暖化は解決できると思う」といった発言や「使えなくなったごみを工作でいろいろなものに変えるアイデア。楽しく簡単に安全にリサイクルすることができる」など、さまざまなアイデアが飛び出しました。
平和へのアクションをテーマにしたチームでは、UNISの学生が「オンラインミーティングで、人々が翌月の小さな目標について話す」、日本からの参加者は「人々が信頼を築き、新しい友情を育む助けとなり、平和とコミュニティーを築くことにつながる」と発表しました。また、別のチームは「私たちは、平和な未来を実現するためには友情がとても重要だと考えた。もし友情があり強い絆があれば、その国々は同盟国となり、戦争は起こらないだろう」と発表しました。さらに別のチームは「少なくとも、幸せな世界と合意が運命を創造する。私たちにできることは、耳を傾け、心を開くことだ」と提言しました。
長時間のディスカッションを終え、未来に向けて決意を新たにした子どもたちは「グループのみんなと頑張って話し合い、ワークショップも無事成功した。参加してよかった」と語りました。