国会では5月19日、参院予算委員会の集中審議が行われました。提出された年金改革関連法案について、法案の柱だった「基礎年金の底上げ」を政府が見送ったことについて、野党側は批判しました。

政府・与党は夏の参院選への影響を踏まえ、基礎年金の底上げを見送る判断をしました。野党側はこの判断について、基礎年金に頼る割合が高い就職氷河期世代を見捨てるものだと厳しく批判しました。
立憲民主党の打越さく良議員は「氷河期世代の給付策を自民党の都合で先送りにしてしまった。自民党のために消した年金法案ではないか」「選挙目当てで就職氷河期世代を見捨てることは言語道断」とただしました。
これに対し石破首相は「誰が就職氷河期(世代)を見捨てると言いましたか。そのようなことは私は一切言っていない」と反論し「いかにして基礎年金の底上げを行うかということについてはこの国会でいろいろな議論を賜りながら、政府もそれを傾聴していく」と述べました。
また、石破首相は基礎年金の底上げを見送ったことについて「賛否両論があった。結論を得るには多少時間がかかる」と反論しました。その上で、法案の中身については「全てを先送りにしたかといえば、そうではない」とし、国会で議論を行っていきたいと強調しました。