備蓄米の出荷量32%…入札条件を緩和へ コメ高騰続き江藤農水相「申し訳ない」

2025.05.12(月)

10:20

コメ価格の高騰が続く中、JA全農(全国農業協同組合連合会)は落札した政府備蓄米のうち、卸売業者への出荷量が5月8日時点で32%だったと発表しました。備蓄米の流通が進まない中、政府は備蓄米の入札に業者が参加する際の条件の緩和を検討していることが分かりました。

コメ価格の高騰が続く中、JA全農(全国農業協同組合連合会)は落札した政府備蓄米のうち、卸売業者への出荷量が5月8日時点で32%だったと発表しました。備蓄米の流通が進まない中、政府は備蓄米の入札に業者が参加する際の条件の緩和を検討していることが分かりました。

現在、備蓄米の入札に参加できる業者は大規模な業者に限られていて、放出した備蓄米と同じ量のコメを原則1年以内に政府に戻すことを条件としています。農水省はこれを見直すことで流通経路を広げ、コメ価格の低下につなげる考えです。

9日午前の会見で、江藤農水相は「備蓄米自体もしっかり流通ができていないことは、改善する余地が多分にあると思っている」とした上で「備蓄米は国民の財産。それを放出する決断をしたにもかかわらず、当初の期待された結果が出ていないことは申し訳ない」と陳謝しました。そして「一日も早く、備蓄米放出の効果を国民が実感できるよう、さらに努力しようと思う」と述べました。

農水相が陳謝する事態となる中、石破首相は7日、コメの価格高騰を踏まえた対策を自民党としてまとめるよう小野寺政調会長に指示しています。

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