長期の休みで家を空ける機会が多いゴールデンウイークの時期に気を付けたいのが「空き巣被害」です。警察庁が発表した月別の住宅侵入窃盗の認知件数によりますと、年末年始やゴールデンウイークなど大型連休に増加する傾向にあります。どうすれば空き巣被害を防ぐことができるのか、防犯に強い家づくりを研究する住宅メーカーの研究機関に勤める山田恭司さんに、誰でも簡単にできる防犯対策を教えてもらいました。

<ポイント1『敷地に入らせない』>
山田さんは「住宅で起こる侵入被害の6割弱が建物の裏側、側面の奥。ここで簡単に入らせる状況をつくってはいけない」として「例えばフェンスや門がなければ、仮の物として自転車でも置きましょう」といいます。空き巣がまず狙うのは家の裏側だといい、敷地の入り口に自転車や脚立などを置くだけでも「入りづらい」という印象を与えられるということです。
<ポイント2『家に入らせない』>
敷地に入らせない工夫に加え、家の中に侵入させない防犯対策も欠かせないといいます。山田さんは「(留守にする際)シャッターのある窓は必ずシャッターを閉めてください。シャッターを閉めることで被害が30分の1に激減します」とアドバイスします。
住宅侵入被害の15年間にわたる調査結果では、シャッターが開いた状態での被害件数は219件あったのに対し、シャッターを閉めていた場合の被害は7件で、その差はおよそ30倍です。シャッターを閉めていないと家の中の様子が丸見えとなり、視覚的にも留守だと気付かれやすくなってしまうことから、外出時には必ずシャッターや雨戸などを閉めてほしいといいます。
そして、防犯対策としてさらに気を付けてほしいポイントが「窓の鍵のストッパー」です。山田さんは「ストッパーがある場合は下げてください」とアドバイスします。その理由として「防犯ガラスの場合(空き巣犯は)ドライバーの先で小さな穴を開けてクレセント錠(窓の鍵)を押し開ける。ストッパーを下げるとドライバーで押すことができないので、空き巣犯は手が入るような大きな穴を空けないと侵入できない」と話し、住宅への侵入の手間暇と時間がかかるようにすることが犯行を減らすのに有効だと話しています。