67年前に他の新生児と取り違えられた江蔵智さん(67)は東京都が調査を実施するとした判断を受け、自身が生まれた東京・墨田区に調査の協力要請を行うため、4月28日、代理人弁護士と共に墨田区役所を訪れました。

区の担当者との面会では、代理人弁護士から今後の調査には区が所有する戸籍の受付帳に記載の内容が必要になると説明され、東京都からの要請があった際には速やかに協力をしてほしいと伝えられました。これに対し、区は「現状、お答えしかねる」と回答しました。
「都からの依頼が届いていない以上、現時点では判断できない」という区の対応に、江蔵さんは時折語気を強めながら、早急な判断と対応を求めました。面会を終えた江蔵さんは「何も今までと20年間変わりのない対応で、人ごとだなという。悔しいですね」と語りました。
江蔵さんは67年前に誤って別の新生児と取り違えられ、その後、東京都を相手取って生みの親の調査実施を求めて提訴していました。そして今年=2025年4月21日に東京地裁は東京都に対し、調査を命じる判決を言い渡していました。