気温40℃越え、水不足、避難場所に毒ヘビも…ミャンマー大地震の現地の過酷な状況をNPO代表が明かす

2025.04.22(火)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜17:59~)。「New global」のコーナーでは、大地震に襲われたミャンマーの現状を紹介しました。

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜17:59~)。「New global」のコーナーでは、大地震に襲われたミャンマーの現状を紹介しました。

◆被災地ミャンマーは気温40℃、毒ヘビの危険も…

3月28日、ミャンマー中部を震源とするマグニチュード7.7の大地震が発生。その直後、倒壊したビルの模様などが世界中を駆け巡りましたが、現地は今どのような状況にあるのか。詳細はあまり世界に伝えられていません。キャスターの堀潤曰く、その理由は、軍がクーデターを起こし政権を奪取してしまったからで、海外からの援助やジャーナリストの入国も一部規制されているそうです。

そんな被災地の現状を知るべく、今回はNPO法人 日本ミャンマー・カルチャーセンターの所長、ミャンマー出身のマへーマーさんに話を伺いました。

現地の親族や友人と連絡を取り、日本から支援を届けているというマへーマーさんは震災後の状況について「(震災後)2、3日経ってから少しずつ救助隊が来て、たくさんの建物のなかから遺体が出たとか、まだ遺体が残っているとか(聞いた)。すぐに助けなければいけないところを、救助活動が進まなかったことでたくさんの人の命が奪われた」と言います。

さらには、「今、気温が40℃を超えるぐらい真夏なので、ものすごく暑い。みんな路上生活をしいられているので、何も寄付しなくていいからとにかく水が欲しい、喉が乾いたと。だから、ヤンゴンにある工場に問い合わせて、トラック1台分の水を被災地に届けてもらった」と過酷な状況を吐露。

その他にも懸念点はあり、「クサリヘビやコブラが生存している場所で地盤沈下や地面が割れたり陥没したことで、(ヘビなどの)巣がなくなってしまって、避難所となった場所にヘビが出る。ヘビにかまれて病院に行っても血清がなく、8人ぐらいが命を落としている」とマへーマーさん。加えて「みんな路上生活をしているので、泥棒が目をつけて、空き家を狙って家に入ってきたりしてる」とも。

そうしたなか、マへーマーさんは、継続的な支援の必要性を訴えます。「緊急支援が終わっても、この先家が壊れたり、今度は家を建てたいとなってくるので、現地のニーズを調べながら2~3年かけて少しずつ支援していく予定」と話していました。

◆震災に見舞われたミャンマーの現状に識者は…

40℃を超える気候やヘビなどさまざまな危険があることを知ったタレントのふかわりょうさんは「状況が把握できていないことがどんどん被害を拡大していく。落とさなくてもいい命まで落とす状況になっている」と率直な感想を語ります。

全世界からの支援が求められるなか、米トランプ政権は海外人道支援の拠点となるUSAID(アメリカ合衆国国際開発庁)を閉鎖しています。そのため、「日本に対しての役割の期待というのは大きい」と堀。

モデルでタレントの藤井サチさんもミャンマーの現状を危惧し、さらには今後やってくる雨季、豪雨の影響を案じ「そこまでに、せめて水はどうにかならないかと願うばかり」と話します。

また、国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソンさんは「アメリカが空白を作ってしまったので、特に日本社会の人々の温かさが活躍するチャンスが来ている。(ミャンマーの)軍事政権を迂回してできる支援の仕方はネット上でも出ている。さらに、長期的には日本政府が国民の意思を代表する形で耐震構造や災害に強いインフラ作りを手伝うなど、そういう貢献もできると思う」と話していました。

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<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 17:59~19:00(※18:55終了の場合あり) <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx

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