「総合診療医」で効率化 ~医師の働き方改革~

2025.04.17(木)

10:00

診療体制を大きく見直すことで、医師の「働き方改革」につなげる動きがあります。これまで、病院の基本的な診療は「主治医制」でした。診察や手術、回診など治療に関わる判断を全て行うものですが、医師が別の手術などのために判断に時間がかかってしまうことも起きていました。そこで、導入が進められているのが「総合診療医」です。特に負担が大きいといわれる手術などを担当する医師と役割分担をするもので“手術以外の全て”を担当します。総合診療医は外来患者を最初に診ることで病院や診療所のたらい回しを防止し、さらには病棟での業務全般を担うことによって外科医師は手術に集中できるようになります。また、看護師ではできない判断を行うことで、迅速に患者にも対応できます。東京・板橋区の病院では「総合診療医」の活躍により、より少ない医師の数で手術数を増やすことに成功しています。

診療体制を大きく見直すことで、医師の「働き方改革」につなげる動きがあります。これまで、病院の基本的な診療は「主治医制」でした。診察や手術、回診など治療に関わる判断を全て行うものですが、医師が別の手術などのために判断に時間がかかってしまうことも起きていました。そこで、導入が進められているのが「総合診療医」です。特に負担が大きいといわれる手術などを担当する医師と役割分担をするもので“手術以外の全て”を担当します。総合診療医は外来患者を最初に診ることで病院や診療所のたらい回しを防止し、さらには病棟での業務全般を担うことによって外科医師は手術に集中できるようになります。また、看護師ではできない判断を行うことで、迅速に患者にも対応できます。東京・板橋区の病院では「総合診療医」の活躍により、より少ない医師の数で手術数を増やすことに成功しています。

板橋中央総合病院では6年前から各専門医とのパイプ役を務める総合診療医が活躍しています。搬送された患者を最初に診てどの専門医に診てもらうべきか判断するほか、入院中の患者の診察や精神的なケアも担います。

総合診療医は「比較的多くの合併症や元々病気を抱えている人は私たちが診た方がいい。病気だけでなく、人として総合的に診られるというのは私たちにとっても魅力的」と語ります。

これにより、手術を行う医師がより手術に集中できるようになり、効率的に患者を診ることができるようになっているということです。整形外科医も「(総合診療医は)非常にありがたい存在。手術件数はおととしは月に多くて60件ぐらいだったが、今では80件ぐらいになった」といいます。

この病院では2019年に個人の都合などにより、整形外科医の人数が10人から5人に半減しましたが、総合診療医を配置した結果、10人の外科医がいた頃より多くの患者を診療できているということです。

<「総合診療医」東京都も支援に>

現状を踏まえ、東京都も動き出しています。総合診療医の育成のために今年度=2025年度に2億2600万円の予算を都立病院機構に付けていて、育成プログラム講義動画の作成や、東京医師会と協力して講義実施などを行うことにしています。

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