「万博会場」メタンガス発生現場は… 4月6日にも基準値超の濃度検知、高濃度なら爆発の恐れも

2025.04.10(木)

10:10

大阪・関西万博の開幕が迫る中、海外パビリオンの建設が開幕までに間に合わない恐れがあることや、入場券販売の伸び悩み、さらに地元・近畿圏でも「万博に行きたい」と思う人が45.9%で半数に満たず、全国では75%近くの人が「行きたいとは思わない」と答える(3月23日発表・共同通信調べ)など、万博の開催には課題が山積しています。さらに、懸念される問題は他にもあります。爆発の恐れがある「メタンガスの発生」です。TOKYO MX『堀潤 Live Junction』キャスターの堀潤が現地で取材しました。

大阪・関西万博の開幕が迫る中、海外パビリオンの建設が開幕までに間に合わない恐れがあることや、入場券販売の伸び悩み、さらに地元・近畿圏でも「万博に行きたい」と思う人が45.9%で半数に満たず、全国では75%近くの人が「行きたいとは思わない」と答える(3月23日発表・共同通信調べ)など、万博の開催には課題が山積しています。さらに、懸念される問題は他にもあります。爆発の恐れがある「メタンガスの発生」です。TOKYO MX『堀潤 Live Junction』キャスターの堀潤が現地で取材しました。

4月6日、会場内で「引火すると爆発する恐れがある」とされる基準値を超えたメタンガスが検知されました。この時検知された場所は、万博会場西口ゲート目の前のキッチンカーが並ぶすぐ近くのマンホールです。報道関係者に会場が一足早く公開された9日、堀潤が現場を訪れてみると「立ち入り禁止」と書かれたテープに囲まれたマンホールのふたは開けられ、換気されていました。堀潤も実際に測定器で測ってみると、3%LEL程度には抑えられていて、現状、マンホールのふたを開けていれば高い濃度が計測されることはないようです。

メタンガスは元消防士で大阪府守口市の寺本健太市議(共産)が自ら持参したガス検知器で測定したところ基準値を超えていたことから、消防に通報したということです。寺本市議は電話取材に対し「午後4時に通報したのに(消防が)来たのは午後4時21分。本来であればメタンガスを検知したという通報なので、緊急執行、緊急出動で現場まで駆け付けるのが当然だと考えている」「さまざまな消防本部に問い合わせたが、メタンガスを検知したという通報を受ければ緊急出動で消防車を向かわせると回答する消防本部ばかりだった」と訴えました。

さらに、寺本市議は到着後の対応についても不十分だったと指摘します。寺本市議は「現場に到着した後もすぐに警戒区域の設定等が行われることはなく、火気の取り扱いの制限も行われなかった。近くにあるキッチンカーの運用も続いていたし、当該マンホールの前を人が行き交っていた。場内放送を使った注意喚起などは最後まで行われなかった」と話しました。

大阪・関西万博会場のメタンガスを巡っては2024年3月、会場整備の工事中に地中から発生したメタンガスに溶接作業の火花が引火して爆発し、けが人は出なかったもののおよそ100平方メートルの床が破損する事故も起きています。

万博協会は囲いを付けて換気を続け、さらには検査の回数を増やして対応するとしていますが、堀潤は「それだけで万全だろうか」と問いかけています。

<メタンガスへの対応は十分?>

大阪府の吉村知事は「メタンガスは空気よりも軽い。自然換気すれば対応できる。単体で爆発するものではない」として、建物外のガスの見地回数を増やすとしています。

一方、6日に会場内で基準値を超えるメタンガスを計測した大阪・守口市の寺本市議は「万博協会の危機管理意識があまりにも低く、ガス対策も信用できない。メタンガスの発生と滞留が防げていないことを考えれば、万博は中止せざるを得ない」と訴えています。

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