東京・墨田区で全国で2例目となる「赤ちゃんポスト」が開始されたことに対し、東京都の小池知事は「子どもの命を守る観点で対応を進める」と強調しました。

墨田区の賛育会病院は3月31日、親が育てられない子を匿名で受け入れる「赤ちゃんポスト」と、病院以外に身元を明かさない「内密出産制度」を開始したと発表しました。この際、賀藤均院長は「赤ちゃんの虐待や死亡を回避するための緊急かつ最終的な手段と認識している」と語っていました。
これを受け、東京都は学識経験者らによる検証部会を設けて運用状況を確認する方針で、小池知事は4月4日の定例会見で、今後は墨田区と連携して対応を進めていく考えを示しました。小池知事は「病院側がさまざまな思いを持って開始したもの。都としては子どもの命を守るという最大の観点から地元区と連携して対応していく考えだ」と述べました。
一方ですでに赤ちゃんポストと内密出産制度を導入している熊本市の慈恵病院は、賛育会病院で「内密出産」をする際、原則的に費用を本人負担とする点などを挙げ「内密出産を求める女性の実情を理解していない」と批判しています。