全国2例目…赤ちゃんポスト開始「死亡回避の緊急手段に」 東京・墨田区の社会福祉法人

2025.04.01(火)

10:30

東京・墨田区の社会福祉法人「賛育会」が3月31日、親が育てられない子を受け入れるいわゆる「赤ちゃんポスト」と、病院以外に身元を明かさない「内密出産制度」を賛育会病院で開始しました。

東京・墨田区の社会福祉法人「賛育会」が3月31日、親が育てられない子を受け入れるいわゆる「赤ちゃんポスト」と、病院以外に身元を明かさない「内密出産制度」を賛育会病院で開始しました。

東京都庁で会見した賛育会病院の賀藤均院長は「赤ちゃんの虐待や死亡を回避するための緊急かつ最終的な手段と認識している。このプロジェクトを必要としない社会を目指して職員一同しっかり取り組んでいきたい」と述べました。

賛育会は制度の導入について、予期しない妊娠や孤立出産の悩みを抱える女性が増えて乳児の遺棄事件が相次いでいることが背景だと説明しました。

賛育会病院のホームページに赤ちゃんポストと内密出産制度の専用サイトが開設され、専用ダイヤルから相談を受け付けています。一方で、東京都は学識経験者らでつくる検証部会を設け、赤ちゃんポストや内密出産について実施状況を確認していくと明らかにしています。

赤ちゃんポストを巡っては熊本市の慈恵病院が2007年に「こうのとりのゆりかご」として国内で初めて運用を始め、2023年度までに179人が預けられています。

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