野菜の価格高騰が続いています。少しでも安い野菜を求める消費者も多い中、相場より安く購入できる野菜が注目されています。

東京・杉並区にある文山青果でこの日売られていたのは、相場の3分の1ほどという1個138円の価格の春キャベツです。安さの理由は、この店で仕入れているのが「規格外野菜」だからです。規格外野菜とは産地ごとに決められた大きさや形、色などの基準から外れている野菜のことで、店では相場が1本当たり150円以上という大根が規格より少し小ぶりで1本98円、色や形が少し悪いイチゴは相場が1パック350円以上のところ199円で売られています。
文山青果の文山成晃店長は「形や大きさがいびつなので敬遠する人も多いが、鮮度と味さえよければ価値あるもの。安く購入していただき、家計の助けになれば」と話しています。また買い物客も「普通に食べるには最高。いつも安くて。だからいつもまとめて買いに来ています」「野菜はここで買うと決めています。小さくて安くて手頃に買えるので助かる」などと話していました。
<500円で詰め放題サービスも「最高です!」>
消費者が頭を悩ます野菜の価格──。農林水産省が3月11日に発表した調査結果によりますと、キャベツやハクサイは平年の2倍以上の高値が続いています。
この事態を受け、東京・渋谷区のしゃぶしゃぶ店は来店客に“より一層喜ばれるサービスを考えよう”と高騰が続く野菜に着目し、11日と12日の2日間、レストランとして開店する前の時間を使って、500円で参加できる「野菜の詰め放題イベント」を行いました。
用意されたのは豊洲市場から直送された国産のキャベツやハクサイ、ブロッコリーなど40種類の野菜です。来店した人たちは「レタスなどもまだ高いのでありがたい」「普通に買ったら4000円ぐらいする。それが500円って信じられない。最高です。お店に感謝したい」などと話し、高値が続く野菜を袋に目いっぱい詰め込んでいました。そして、しゃぶしゃぶ店・KINTANの松原美づきさんは「今回これだけ好評いただいているので、次の企画も考えたい」と話しています。
高値が続く野菜が悩みの種となる日々はまだ続きそうです。