コロナ禍で普及したテレワーク、その現状は? 企業側と労働者側、両者が望む働き方は?

2025.02.24(月)

06:50

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜18:00~)。番組では、コロナで普及した“テレワークの現状”について取り上げました。

TOKYO MX(地上波9ch)の報道・情報生番組「堀潤 Live Junction」(毎週月~金曜18:00~)。番組では、コロナで普及した“テレワークの現状”について取り上げました。

◆テレワーク 企業と労働者に認識の違いが…

新型コロナウイルスの流行により広く普及したテレワーク。しかし、直近のテレワークに関する調査では、企業の実施率はコロナ初期(2020年5月)の31.5%に比べ、2025年1月は14.6%と減少。ただ、自宅での勤務に「満足」「どちらかといえば満足」と回答した労働者は、57.0%(2020年5月)から88.0%(2025年1月)に上昇しています。

この結果に生産性総合研究センターの長田亮上級研究員は、新型コロナが5類移行後、企業が「対面のほうが効率がよい・メリットが多い」とオフィスに回帰する一方、労働者側は「テレワークのほうが効率がよい」と両者に認識の違いがあらわれていると分析します。

◆テレワークの現状を受けて、識者の見解は?

「The HEADLINE」編集長の石田健さんは、「経営側だけでいえば、オフィス回帰に向かう流れが当然あると思うが、結局テレワークができる・できないは職種によって、あるいは人のライフステージによっても分かれる。子どもがいる、あるいは何らかの理由で地方に行かなければいけないなど事情はいろいろある」と指摘。

その上で「それぞれの事情を考えられる社会なのか、それとも企業利益の最大化のために(労働者側は)我慢するのかといったところで、トランプ政権でDEI(Diversity・Equity・Inclusion)の動きがバックラッシュしていることが影響を受けていると思う」と分析します。

一方、飲食店を経営する食文化研究家の長内あや愛さんは「飲食店はテレワークできない。もし、またコロナのようなことが起きれば対面で働く人はどうするのかという問題がある」と案じつつ、「テレワークが進むにつれて、(会社員が)会社に出社しないのでオフィス街の飲食店が軒並み潰れている」と別角度から問題点を示唆。そして、「テレワークが進み、ライフステージなどによって(働き方が)選択できることはいいことだと思うが、飲食店・サービス業も同時に変わっていかないといけない」と主張します。

また、この日は視聴者とリモートで繋がり意見を伺いました。コロナ以降、約5年にわたってテレワークをしているというシステムエンジニアの方は、「仕事の中身はほとんど変わらないが、(社内的にはかつて)オフィスに行っていたのはあまり意味なかったというのが全体的な意見。(再び)会社に(出社しよう)という話は持ち上がっていない」と現状を語り、さらには「会社側もオフィスを縮小したり、固定費を抑えることができたという見方もあると思う」とも。

そして、キャスターの堀潤からの「(通勤のための)移動の時間も減ったし(テレワークは)よかった?」という質問に対しては「8時間用意されたワークタイムを100%仕事に振り分けられるので、それはすごくいいと思う」と答えていました。

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<番組概要>
番組名:堀潤 Live Junction
放送日時:毎週月~金曜 18:00~19:00(※18:55終了の場合あり) <TOKYO MX1>
無料動画配信サービス「Rチャンネル」でも同時配信
キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、豊崎由里絵、田中陽南(TOKYO MX)
番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/live-junction/
番組X(旧Twitter):@livejunctionmx
番組Instagram:@livejunction_mx

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